GoogleタグマネージャーでアナリティクスのトラッキングIDを設定する

Googleタグマネージャーでアナリティクスを設定する場合、前は「トラッキングID」の入力欄がデフォルトで表示されていました。
でも、最近表示されないのですね。

で、Webでアナリティクスタグの設定方法を検索すると「このタグでオーバーライド設定を有効にする」のチェックを入れなさいというような記事が出てきます。

でもね、意味をよく理解しないでチェックしたくないのですよ。

■アナリティクスのトラッキングIDは、変数で設定する。

おそらくGoogleが意図している設定方法としては、変数を使ってね、ということだと思います。
タグマネージャーは、管理を効率化するための仕組みとして変数というものが用意されています。
要するにデフォルト値の集まりみたいなものですが、ここに設定したものを使いまわすようにすると、後で変更したい場合に変数の元を直せばすべてに反映されるから楽だよという仕組みです。

左側のメニューで「変数」を選び、ユーザー定義変数で「新規」をクリック、さらに「変数タイプを選択」を表示させると、「ユーティリティ」のところに「Googleアナリティクス設定」というのがあるので、これを使いましょう。
ここにIDを設定しておくと、後でIDが変わるときにこれを変更すれば全体に反映されます。

変数を設定後、タグの方に戻りまして、「Googleアナリティクス設定」というプルダウンから先ほど設定した変数を選べば、この画面でトラッキングIDを入力する必要はありません。
したがって「このタグでオーバーライド設定を有効にする」のチェックは入れない、ということになります。

■「このタグでオーバーライド設定を有効にする」ってなに?

変数で設定できる項目は、トラッキングIDだけではありません。
まぁ、普通はそれだけで十分なんですけど、実はかなり高機能でして、いろいろ初期設定として使える値を入れておくことができます。

ところがいろいろ設定をしていくと、「ほとんどは初期設定でOKなんだけど一部だけ変えたい」という事態が発生することがあります。
まぁ、普通はないんですけど、ゴリゴリに設定しまくっているとあるんですよ、きっと。

その時に使うのがこのオーバーライド。
要するに、基本は変数で設定したデフォルト値を使うけど、個別に設定した値は上書きする(オーバーライドする)という意味です。

■結局オーバーライドを有効にしても同じじゃない?

そうですね。
多くのWebサイトに掲載されているように、盲目的にオーバーライドを有効にしても通常は全く問題はないです。
ただ、その意味は知っておいた方がいいかなという気がします。

基本的にこういう設定というのは、全体のデフォルトと個別の例外をきちんと管理することが大事なんですよね。
規模が大きくなってくると身に染みてきます。
だから、多くの場合はどちらでもいいことなんで簡単な解決策に流れてしまうのだけれども、意味は理解しておいた方がいいし、できれば小規模な案件で、冗長に思えても、正しいと思われる設定方法にしておくという癖をつけるのは無駄ではないかなと考えます。

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