はじめてのサッカー4級審判員(5) 8人制と11人制の違い

小学生年代までのサッカーでは、最近は8人制が採用されることが多くなってきていると思います。
8人制は11人制とは一部ルールが異なるところがあります。
11人制のルールは毎年変更がありますが、8人制のルールは現時点では2012年に公開されたものが最新となっています。
ただし、基本的にベースとして11人制のルールがあり、一部8人制のルールが優先して適用される形ですので、毎年の変更も8人制にも適用されます。

僕の時は、8人制競技規則は審判講習会ではその存在すら触れられませんでしたが、JFAのサイトで公開されているのでご確認を。
https://www.jfa.jp/laws/

以下、主な違いについて書いていきます。

■審判団の構成

主審・副審(2人)・第4の審判員(任意)の構成か、主審・補助審判の構成が選べます。
前者は第4の審判員が任意の他は11人制と同じ構成、後者は2人で担当することになります。

主審と補助審判と書かれていますが、補助審判は第4の審判員とほぼ同等なので、ジャッジに関しては主審が副審なしで行うことになり、よく「一審制」と言われたりします。(実際は二人ですけど)

当然目が届く範囲も大幅に制限されてしまい、ファウルやオフサイドなどで正確な判定はしづらくなってしまうのは仕方がないところです。
競技規則的には、その辺はフェアプレーでやろうということになってます。(^_^;)

審判としてはなるべく運動量を確保してプレーの近くに位置するようにすることと、「疑わしきは罰せず」ではないですが、想像で笛を吹かないことが大事かなと思います。
「この抜け出しだとオフサイドっぽいな」と思っても、確信がなければ吹かない方が良いでしょう。
(これは4人で担当する場合も同じですが、審判団は自分たちが見た事実から判断すべきです)

主審の動き方も対角線だけではなく、Xのように動くことになります。
コツとしてはセンター付近では真ん中にポジショニングし、ゴールに近づく場合はタッチよりに移動すると、オフサイドも見やすくなります。


審判担当の人数を減らして負担を軽減するという意味ではあるでしょうが、やはり判定に難があるのか、僕の活動しているエリアでは、公式戦でこの形式はなくなりつつあります。

■交代

8人制では「交代ゾーンを用いた自由な交代」が可能です。
分かりやすく言うと、

・キーパーを除きインプレー中でも交代可能(プレーは止めない)
・一度下がった選手が再度入ることが可能

となっています。
また、交代人数や回数の制限はありません。
キーパーだけはアウトオブプレー時に、プレーを止めて交代します。
この場合の流れは11人制と同様です。

■退場所が出た場合

8人制では退場所が出た場合、選手の補充が可能です。
退場した選手は出られませんが、別の選手を出して8人でプレーできます。
退場するようなシーンがまれだからこそ、覚えておかないといざというときに困るルールです。

■フリーキック、コーナーキック時のアイソレーション

7mとされています。
11人制では9.15mなので少し距離が短くなります。

これはセンターサークルの半径と同じなので、試合開始前にセンターサークルのサイズで7mの感覚をつかんでおくと良いです。

■3ピリオド制

いわゆる前後半のハーフ制ではなく、第1~第3までの3ピリオド制を採用することができます。
3ピリオド制を採用する大会では、大会要項に明記されています。

8人制競技規則の規定では、3ピリオド制の場合、第3ピリオドの途中でインターバルなしでエンドを変えることになっています。
ここはプレー時間を増やす意味でそうしないとしているケースもありますので、大会独自の規定があるかどうかは本部などに確認しておくと安心です。


■キックオフから直接得点することができない

ピッチが小さいこともあるからでしょうが、キックオフからの直接の得点は禁止です。


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11人制に慣れている人だと、ちょっと特殊な8人制は最初は戸惑うかもしれませんね。
確認するルールが増えてしまい大変ですが、がんばりましょう。

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