トッテナム対PSV戦での謎オフサイド判定

2018年チャンピオンズリーグの第3節、トッテナム対PSV戦は引き分けに終わり、グループリーグ半分消化した段階で3位に低迷しているトッテナム。
2位のインテルとの勝ち点差は5と、 自力でひっくり返せなくなりました。
ポチェッティーノもあきらめムード。
まぁ、バルセロナがインテルに勝ってくれればわからないかなと思いますけどね。

ところでこの試合、34分に、コーナーキックからの流れでトッテナムが放ったシュートがゴールを割ったものの、謎のオフサイド判定で取り消しになってしまいました。
ハイライト画像では出てこないのですが、顛末はこんな感じ。


コーナーからのボールをアルデルヴァイレルトがヘディングシュート
 ↓
PSVのキーパーが弾く
 ↓
こぼれ球をダヴィンソン・サンチェスがシュート


で、このとき、横から見るとゴールラインに一番近いところには一人PSVのディフェンダーがいます。
次にゴールラインに近いのはトッテナムのケイン。
その次が前に出ているPSVのキーパーとなっています。
ケインがオフサイドポジションにいることは間違いありませんでした。

で、ここでオフサイドのルールを見てみます。

[サッカー競技規則(2018-19版)からの抜粋]
1. オフサイドポジション
オフサイドポジションにいることは、反則ではない。
(中略)

2. オフサイドの反則
ボールが味方競技者によってプレーされたか触れられた* 瞬間にオフサイドポジションにいる競技者は、次のいずれかによってそのときのプレーにかかわっている場合にのみ罰せられる:
・ 味方競技者がパスした、または、触れたボールをプレーする、または、触れることによってプレーを妨害する。または、
・ 次のいずれかによって相手競技者を妨害する:
・ 明らかに相手競技者の視線を遮ることによって、相手競技者がボールをプレーする、または、プレーする可能性を妨げる。または、
・ ボールに向かうことで相手競技者に挑む。または、
・ 自分の近くにあるボールを明らかにプレーしようと試みており、この行動が相手競技者に影響を与える。または、
・ 相手競技者がボールをプレーする可能性に影響を与えるような明らかな行動をとる。
なげーな。
要するにですね、オフサイドポジションにいるだけでは反則ではありません。
その後ボールに触れるボールに触れようとして相手選手に影響する相手選手がボールに触れようとするのを邪魔する、などの行為があって初めてオフサイドの反則となります。
また、シュートのコース上にいて、キーパーの目線を遮る(ブラインドになる)のもオフサイドです。キーパーのプレーを邪魔していますからね。

で、今回の場合。

横から見るとオフサイドポジションにいるケインですが、前から見るとシュートコースとは逆側に居ます。
シュートはゴールの右側に入ったのですが、ケインが居たのは左側、副審から遠いサイドです。
さらにいうと、PSVのキーパーはケインよりも前におり、ケインは見えていません。なのでブラインドになったという可能性はありません。
シュートの瞬間、ケインは跳ねていますが、この行為も相手選手のプレーに影響していません。

これはどう考えてもオフサイドじゃないんだよね。。。

UEFAチャンピオンズリーグはゴール前に追加副審を置いているので、フィールドの監視は通常よりも2人多い、5人体制です。
副審がケインの位置をオフサイドと判定するのは仕方ないのですが、主審か追加副審がこれを違うという判定をしなければ行けないところでした。

スパーズは、これ勝ってれば決勝トーナメントにすすめる可能性がかなり上がりますので、この判定はかなり大きいんです。
こういうのがあるとやっぱりVARって必要だなと思ってしまいますよね。

コメント