川崎フロンターレ対ヴィッセル神戸、登里選手へのファウルによるPKについて。

川崎フロンターレとヴィッセル神戸の試合、開始10分ほどで登里がペナルティエリアの中で倒され、西村主審はPKと判定。
小林が決めて先制しました。

このシーン、ヴィッセルの選手は猛抗議をしていたし、 DAZNの解説でも「PKかな?」というような話が出ていました。
DAZNの解説は戸田さんで、この方のサッカー技術に関する解説は簡明で正確なので、僕自身は今の解説者の最高峰だと思っています。
しかしこのシーン、どうやら登里がシュートを放った後にヴィッセルの選手がぶつかっており、シュートが失敗したこととぶつかったことに関連性がないようなところに違和感があったようです。

確かに登里のシュートは元々枠には行っていないようです。
しかしルールということを考えると、それと不用意なタックルで相手選手に挑むことは関係がないんです。
言ってみれば最初から最後までボールがまったくないところ、プレーの中心でないところであっても、タックルしたらその場でファウルです。(いや、これはむしろ悪質ですけど、たとえとしてね)
要するに、ファウルとなる類のプレーが有った結果、そのプレーを被ったチームに何らかの不利益(枠に行くはずのシュートが外れるとか、怪我するとか)が有ったかどうか、それは関係ありません。
ファウルとなる類のプレーがあれば、それはファウルです。
単純でしょう?

こういう点においては、僕は審判員として、選手との意識の乖離を感じます。
選手はおそらく競技規則を読んでいるわけではないので、ファウルの取り扱いがなんだか感覚的な印象です。
「そんなにひどくないからいいじゃん」みたいな。

そうじゃなくて、ファウルになるプレーというのはルールで規定されていて、そのうちのいくつかは程度によってはファウルではないとされるものもありますが、基本的には掴むとか蹴るとか転ばせるなんていう行為を行った場合はファウルを捕られても仕方ないと認識したほうが良いかと思います。

よくセットプレーのとき、場所を確保しあう際に腕を使って掴む選手が居ますが、ファウルを取られて抗議される言われはないんだよね。
そういうことをやるならファウルを取られるリスクが有ると認識すべきですね。

やや話がそれましたが、言いたいこととしては、ルールに関しては選手(元選手)やサッカーライターの方などのお話は、半分くらいで聞いておいたほうが良いです。
本当はルールについて言及するなら、ちゃんと勉強しておいて欲しいところですけど、ルールに関しては巷の4級審判員のほうが圧倒的に知識があると思います。

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