Jリーグのスタジアムサイズ

Jリーグは、デトロイトトーマツという会社と契約しているらしい。
この会社、Jリーグ各クラブの財務状況を分析しているのだとか。

つい先日、2017年の分析結果が発表されたとのことで、記事が出ていた。

Jリーグのスタジアム規模は適正なのか? 最新データが紐解く…最大の鍵は「満員感」


■欧州のサッカーチームとJリーグの集客率の違い

欧州、といっても僕はプレミアリーグしか見ないけど、プレミアリーグのテレビ放送を見ると座席はだいたい一杯になっているように見えます。
実際、2017-18シーズンの20チームでは、収容率最下位のトッテナム・ホットスパーでも75.5%、19位より上はすべて90%超えで1位のウエストハムは99.8%だとか。
※ただしこの数値は実際の入場者数ではなくチケット販売数を報告しているチームもあるとのこと。
※トッテナム・ホットスパーはホームスタジアム改修中で、ウェンブリーを借りて使用しているため、例年よりも収容率が下がったと思われます。

出典:https://qoly.jp/2018/06/11/premier-league-clubs-rated-by-how-full-their-stadium-in-2017-18-kgn-1?part=1

それに対してJ1は、トップの磐田が84.7%。
最下位の広島は28.1%と苦戦しています。

まぁ本場イングランドと比べるのも無理があるというものですが、Jリーグを継続的に盛り上げていくにあたり、スタジアムの規模というのはチームとリーグが一緒に考えていく必要がある問題です。

■J1のスタジアムはどのくらいが適切か。

あまり大きなスタジアムは正直なところ負担にしかならないと思うのですよね。
しかし席数は容易に増減できるものではないので、将来的に人気が出てきたらどうなるかという点も考えるとかなり悩ましい問題です。

まずひとつには、J1ライセンスの基準となっている15000人という大きさは大きすぎると思っています。
今話題になっているところですと町田ゼルビアがこの基準にひっかかりJ2ライセンスしかとれないため、J1に昇格できない状態になっています。
J2のチームとして、J1に昇格できないというのはモチベーションの意味で足かせとなります。
しかしJ2のチームが一度J1に上がってもすぐ降格してしまう場合も多いのが事実。
また昇格を目指すとしても、行き来を繰り返すような段階では集客が読みづらく、15000人分の座席を作るというのはなかなか踏み出しにくいところではないでしょうか。

次に、上述の記事にもある通り、30000人規模というのが1つの目安だと僕も思います。
浦和、横浜を始め、40000人を超えるスタジアムが満席になるということはまず無いと思います。
日本のサッカースタジアムって、アクセスが悪いところが多いんですよね。
人気が出てきてもやっぱり行きづらいと足が遠のくわけで、交通機関の整備状況と相談しながら25000~35000くらいを目指すのが規模感としては妥当なのかなと。

つまり僕としては、J1参入の障壁は10000人位にして入りやすくし、チームは集客に努力しながら30000人規模を目指すというロードマップが妥当ではないかと。

■でも大きいスタジアムも必要

必要なんですよ。
それはクラブチームのためではなく、代表戦やカップ戦の決勝など大きい試合をやるために。
代表戦を、いつも浦和か横浜だけでやるわけには行かないでしょ。
だから地方のキーとなる都市にも、もしかしたら不釣り合いかもしれないけど、それなりに大きいスタジアムは必要なんですよね。

不釣り合いなスタジアムは維持するのが大変ですから、こういうところはJリーグやJFAが金銭面なのか、代表戦をそれなりに開催するとかの便宜を図っていく必要があるのではないでしょうか。
そのスタジアムをどこが所有しているかにもよりますけどね。

■すべてのスタジアムがほどよく賑わうのが一番いいけど・・・。

僕がよくフロンターレの観戦に行っていて感じるのは、7割くらいが観戦には快適というところですね。
フロンターレの収容率は8割を超えており、最近では基本完売御礼なのですが、正直キャパギリギリです。
快適なのは7割位かな。
でも収益を考えれば8割位でもいいのかな、と思います。

それと冒頭でプレミアリーグと比較しましたが、プレミアリーグなんかはチケットはほぼシーズンチケットなんだと思います。
熱烈なファンでずっとスタジアムで観戦するという人ももちろんいます。
でも欧州はもっとサッカーが生活に入り込んでいるという感じで、試合の日にパブに集まって見るとか、スタジアム観戦以外のスタイルも結構多いんだと思います。

日本はスタジアムか、家でDAZN、というのが主かな?
これがパブリックビューイングだったり、スポーツバーでの観戦だったり、いろいろなスタイルが根付いてくると本物かなと。
もちろん毎回みんながスタジアムに行けてちょうどよく満員という状況が一番良いんでしょうけどなかなか難しいからね。

まぁ、イングランドは男子のトップチーム以外にも育成チームとか女子チームもかなり人気だし、プロのサッカーの試合というものが開催される数が全然違うので1回の観戦の価値が違うでしょうね。

ただ、歴史や文化が違うので、Jリーグがすぐにそうなるのはムリだし、Jリーグは日本ならではな発展をしていけば良いのではないでしょうか。
各チームが30000人規模のスタジアムを持ち、交通アクセスが整備されるといいなと思います。

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