クーリングブレイクと飲水タイムとは。

2018年10月7日の、鹿島アントラーズ対川崎フロンターレの試合では、クーリングブレイクが適用されました。

最近、真夏の試合では飲水タイムが適用されるケースはよく見かけますが、クーリングブレイクというのはあまり観ません。
僕はプロの試合では初めてみたと思います。

飲水タイムとクーリングブレイクは異なるのですが、サッカー系の雑誌などでも混同して記載されている例がありますので、補足してみます。

■飲水タイムもクーリングブレイクも目的は熱中症の予防

飲水タイムもクーリングブレイクも、熱中症予防のために行われるという点は同じです。
適用の基準としてはWBGTというものが用いられます。
これは気温や湿度などをもとに熱中症の危険性をはかる指標で、温度と同じ℃で表示されますが、単純な気温とは異なります。

大人の試合の場合、WBGTが28℃以上で飲水タイム、31℃以上でクーリングブレイクとなります。
(本来的には31℃以上の場合は中止も検討するように勧告されていますが、プロの試合は商業上の都合もあるのでなかなか中止にはできませんね。)
10月7日は、もう10月なので気温も落ち着いているはずという判断だと思いますが、13時のキックオフでした。
が、この日は非常に暑く、ピッチ上では40℃に近い過酷な温度に達していたようです。

■主に違う点

・飲水タイム
30秒から1分程度
ピッチのすぐ外のライン外に置かれているボトル、あるいはベンチからボトルを受け取るなどして給水を行うが、ピッチの外には出られない。
戦術上の指示は禁止。

・クーリングブレイク
180秒程度
ピッチを出て日陰での休息、氷などを使って体を冷やすことも可能
戦術上の指示も許容する

ということで、出来ることがだいぶ違いますね。
実際先日の試合でも、クーリングブレイク中は選手がベンチまで下がり、首などに氷を当てているシーンが印象的でした。

ちなみに飲水タイム・クーリングブレイクともに、費やした時間は追加タイムとして加算されます。


サッカーはかなり強度の高い運動が長く続くスポーツで、世界的には冬を中心に行われているスポーツです。
日本のJリーグは欧州などとことなり春から秋にかけて行われます。
冬は冬で、雪の深い地方などで開催が難しいためかもしれませんが、夏の温度・湿度も厳しいですからねぇ。
海外の大物選手が日本で活躍しづらいのも、それが要因の1つではないかと思っていますが、選手だけでなくサポーターも含めて、熱中症には気をつけていきたいところですね。

コメント