町田ゼルビアのライセンス

J2の町田ゼルビアが好調です。
J2の34節が終了した時点で未消化試合を1試合残しての2位。
未消化試合にもし勝利すると1位タイ、得失点差によっては単独1位になる可能性もある位置です。

しかし1つ残念なことは、町田ゼルビアがJ1ライセンスを保有していないこと。
J2は2位までに入ればJ1に自動昇格、6位までが昇格プレーオフに進むことができます。
ただし、J1ライセンスを保有していれば、です。
町田ゼルビアはライセンスがないため、どんなに順位が高くても、昇格することができないのですね。
いいチームなのに残念だと思います。


まぁ、強かったら何でもJ1に入れてあげればいいじゃん、というわけには行かない訳ですよね。
スタジアムをちゃんとしてサポーターが見られる環境と整えるとか、選手の練習環境を整えるとか、ユースや女子チームを持ってサッカーコミュニティを育てるのに参加する必要があるわけです。
もちろん、財政基盤もしっかりさせる必要がありますね。


町田ゼルビアがひっかかっているのは、スタジアムの大きさ(15000人以上収容できる必要がある)と、練習場(天然芝1面以上)のようです。


Jリーグのスタジアム議論っていうのは正直どのクラブでも多かれ少なかれあると思います。
というのは、15000人の客を毎試合入れるのって、J1だととても難しいんですよね。
町田ゼルビアの2018年9月22日までの試合で言うと、平均入場者数は4000人をちょっと超えるくらい。
収容人数が10000人ほどとのことですので、平均で40%くらい。

もしJ1に上がればサポーターも増えるかもしれませんけど、15000人を埋めるのはなかなかすぐには難しいところです。

そうすると、15000人収容のスタジアムを作っても儲からないですよね。
なので、J1の条件として15000人のスタジアムっていうのは結構キビシイんです。


2017年の年間収容率の実績を見てみると、J1ライセンスギリギリの15000人規模と思われるところだと

ヤマハスタジアム:91.2%
日立柏サッカー場:78.2%
NACK5スタジアム大宮:73.2%

ジュビロ磐田、柏レイソルというような古豪のクラブでも15000人規模のスタジアムをつかっており、ジュビロはさすがの90%超えですが、なかなか80%を超えるような入場者数にはならないんです。
スタジアムの規模を別にして単純に収容率だけで見ても、常用しているスタジアムで80%を超えているのは、磐田と川崎だけ。

味スタ(FC東京)、埼スタ(浦和レッズ)、県立カシマ(鹿島アントラーズ)など大きいスタジアムは6割埋まらない、日産(横浜FM)に至っては約38%。。。


要するにJリーグって、まだまだスタジアムに観戦しに来てくれるお客さんの数が全然少ないんです。
だから結構大きなスタジアムを使っているところは逆に苦しかったりするかもしれません。

スタジアムに足を運んでくれる人が少ない理由はもちろん、サポーターの絶対数が少ないというのは1つですが、交通の便の悪さというのが大きいんじゃないかなと思っています。
日本のスタジアムは結構アクセスの悪いところにあるのですよね。
駅徒歩20分とか、近いくらいで。

川崎フロンターレの等々力陸上競技場は収容人数26000超で年間収容率82.4%ですが、これは人気や強さだけではなく、アクセスの良さが一役買っていると思います。


話がそれましたが、町田のライセンス。
15000人規模のスタジアムは今の競技場を改修するのが近道ですが、改修したとしてそれだけの客が入るかどうかというと、町田もなかなかアクセスが良くないと聞きますので難しいかもしれませんね。

個人的にはJ1のスタジアム制限はもっと緩和していいと思っています。
10000人で良いんじゃないなぁ。
ムリに大きなスタジアムを義務付けても、財政が厳しくなるので。
ただ、いざサッカー全体が盛り上がってきて、サポーターがスタジアムに足を運びたいと思ったときに席が全然取れないとなると、水を指すことにもなりかねないという点もあります。

アクセスの悪さなど吹き飛ばすくらいに人気が出れば一番なんですけどね。

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