レビュー:TOEIC(R)テスト Part 3 & 4 鬼の変速リスニング



前から気になっていた本ですが、なんとKindle Unlimitedで読めるんですよね。
なので現在取組中です。

■どんな本?

TOEICのPart3・4形式の例題音声を使って、通常より速いスピードで音声を聞き、本番の音声を楽に聴き取れるようになろうという本です。

「本です」と言いましたが、どちらかというと本体はダウンロード音声の方な気がします。
本には問題文が掲載されていますし、簡単な解説もありますが、どちらかというとラジオ講座のテキストのような位置づけ。
音声の講座を聴きながらテキストの該当箇所をみて進める方式です。

■どんな練習?

まず問題音声を2.5倍で聴きます。
この時点では全然聴き取れません。
2倍、1.5倍とスピードを落としながら聴いていき、問題を解きます。
しかし本番はここから。

リピ―ティング、オーバーラッピング、シャドウイングをみっちりやっていきます。
オーバーラッピングとシャドウイングは1.5倍速音声でもやるようになっています。
1.5倍速ともなると通常の会話で話すスピードではないので、はっきり言ってきついですね。
この辺がスパルタたるゆえんか。

この練習が、1週間アタリ6日分(いちおう月曜~土曜とうことかな)、プラス7日目はすこし趣向を変えた練習が入っています。
この組み合わせが4週間分はいっています。

一回当たりの練習時間は、繰り返し回数にも寄りますが、20~30分くらいでしょうか。

■口を動かすのはやっぱり効果的

例題はTOEICっぽい内容ですので、何度も繰り返し聴けばそれほど難しいものではないです。
しかし実際の試験ではリスニングは45分続きますので、ハイスコアを目指すには、リラックスして問題が解けるレベルを目指す必要があるわけです。

それでスピードを速めて負荷をあげたトレーニングをしようというのがこの本の発想ですが、リスニングなのに受動的に聴くだけではなく、口を動かすトレーニングを多く取り入れているところはマルです。

ただ聴いているだけでは、聴き取れたつもりになってしまうのですが、口を動かすことで、音をしっかり捕らえる必要が出てリスニングの効果が高まります。

やはり口を動かすのは大事だなと再認識しました。

■総合的なリスニング力が向上する

TOEIC本ではありますが、小手先のテクニックでは無く、リスニング力を向上させる本です。
なので、TOEIC以外でも役に立つ実践的なリスニング力が身につきます。
この点は大きく評価したいですね。
さらに、TOEICを勉強している方は模試などもやっていると思いますが、その素材を使って同じ練習をしていけば、学習の効果が高まります。
長く使える学習法が身につく本ですね。

■でもスパルタって書いてあるからちょっと不安。。。

「スパルタ」ととかいわれるとちょっと尻込みしてしまいがちですよね。
でも大丈夫。
スピードを速めていくのが本書のコンセプトでは有るものの、音声としては0.7倍速も収録しています。
もし等倍で口を動かす練習について行けない場合は、0.7倍からやれば良いだけのことです。
逆に上級者は2倍のシャドウイングなど、さらに負荷をあげれば良い。
各自が一番効果の出る、「かなりきついけどがんばれば出来る」という負荷を選べます。
なので誰もが自分にとってのスパルタなレベルに挑戦できると言うことですね。

■不満点は2つ

・練習音声だけをまとめて欲しい
本書は講座形式になっていて、講師のしゃべりと練習音声が交互に入っています。
それがウリでもありますが、後でまとめて復習したいときには練習音声のトラックが探しづらい。
復習用にまとめたプレイリストを作れば良いんですけど、最初から合ったらもっと良いのにな~と。

・Kindleではやや読みづらい面も
本書は固定レイアウトではありませんので、小さいKindleでも概ね読みやすいです。
それは良いのですが、例えば第1週7日目の練習では、本をサッとめくることが前提になっていて、若干やりにくさがあります。(出来ないわけではありません)
Unlimitedに入っているのでKindle版でやってますが、そうで無ければ紙の方がやりやすいかなと思います。

■まとめ

スパルタとは言っても各自のレベルに合わせてトライできる構成。
今後のTOEIC対策に長く取り組んでいきたい練習方が身につきますし、手に入るリスニング力は総合的に役に立つという事を考えれば、非常にオススメの一冊です。

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