スタートレックの都合の良い転送機(トランスポーター)

ディスカバリーシーズン2待ちの駄文です。

ディスカバリーでも出てきましたね、転送装置。
スタートレックには欠かせないアイテムです。

旧式の横型から縦型に変わるとかなんとかいう話が出てきましたが、当たり前に存在しすぎていて、ディスカバリーのストーリー上はあまり活躍というか、目立った存在にはなっていなかったのが残念です。

この転送装置、なんかよく考えると都合が良すぎるんじゃない?と思っています。

■転送装置の理屈

スタートレックの転送装置が働くには大きく2つのプロセスがありまして、1つは対称のスキャン、もう1つは再構成です。
転送する人や物をスキャンして分子構成を記録し、それを元に別の場所に同じものを再構成するというのが動作の原理です。

さて、・・・お気づきだろうか。(笑)
これって実は「転送」じゃないんですよね。
実際にものを送っているわけではなく、送っているのは分子パターンのデータ。
それに基づいて再構成されたものは、実は同じもののようで同じものではないのです。

人間は新陳代謝で数日で身体のなかの分子がすべて入れ替わるそうですが、それを一瞬でやっているようなものでしょうか。
記憶も含めて完全に再現されるのではあるものの、この辺若干の気持ち悪さがあります。

実際にスタートレックの時代でもそれが嫌な人は一定数いて、艦隊に所属していても転送を使わない人も過去のシリーズでは登場しています。

■分身がいくらでも作れてしまうのでは?

転送の場合、スキャンしたデータは短気のバッファにのみ保持され、再構成後に破棄されるようです。(転送のスキャンでは遺伝子情報や病気などを調べることも出来るので、ある程度は記録として残るようではありますが)
しかし、1回のスキャンから複数回の再構成を行うことだって可能なはずです。
実際、同様の発想で作られているレプリケーターは、同じ食材なんかを何度でも作れますので、転送機もできるはず。

まぁ、これはきっと新スタートレックのころにはみんなが気づいていたでしょうけど、話が成り立たなくなるので見なかったことにしたのではないかと予想します。(笑)
一応人体のスキャンデータはかなりの容量なのですぐにメモリを解放する必要があるとか苦しい言い訳はありますけど、その分設備の規模を大きくすれば良いだけなので。

■そもそもの転送装置のアイディアは撮影の都合から

スタートレックには欠かせない存在となっている転送装置ですが、そもそものアイディアは、惑星におりるのに、シャトルで移動するとなると撮影が大変だからということだそうです。
そりゃそうですよね。
カーク船長のシリーズは1960年代ですから。

転送なら背景だけのシーンと人が現れたシーンをつなげるだけなのでカンタンという訳です。
しかし、必要だったとは言え、これはものすごい発明だったと思います。

■転送装置の歴史

ディスカバリーより約1世紀さかのぼるエンタープライズでは、転送装置はまだ人を実用的に転送できるほど高機能ではありませんでした。
が、エンタープライズのクルーは必要に迫られて転送装置を人に使ったりしています。
結果、周囲の物体と分離できず、身体に木の葉が埋め込まれてしまうなど、考えるだけでもぞっとする転送事故が起こったり。。。
まぁ、死ぬよりマシですけど。

ディスカバリーの頃には既に完成されていて、対象を特定できればかなりなスピードで動いていても転送可能です。
ディスカバリーでも格闘中のバーナムをロックしたシーンがありました。

この頃の転送装置は一度に転送できる人数が6人くらいまでのようです。
新スタートレック移行の時代になると、宇宙船に搭載されている規模の転送装置でも、かなり大人数を一度に転送できるようになっています。
また、環境による干渉が多く、転送のためのロックに支障がある場合でも、パターンを強化して転送可能にするエンハンサなども開発されています。

■まとめ

転送装置って実現したら良いなと思うのですけれど、実際に出来たとしてもやっぱり自分が使うのはちょっと怖いかも、と思ってしまいます。
スキャンしたものを再構成するって、言ってみればFAXとも似てますので事故が起こりにくいものだとは思いますけど、分子に分解されるという時点でやっぱり怖いですね。
どこでもドアのように、空間自体をつなげる装置の方が良いかな~。

コメント