レビュー:速読速聴・英単語 Daily1500 ver.3
「速読速聴・英単語 Daily1500 ver.3」を読了しました。
■レベル感
本のオビだと、「初中級 TOEICスコア500~700を目指す人、英検2級を目指す人」となっています。しかし、実際500を目指すというレベルだとちょっとオーバースペックではないかなという気がします。
500を超えていて700を目指す人くらいな感じではないでしょうか。
もっとも、TOEIC頻出単語をあつめている本ではないので、TOEICのレベルとは必ずしも一致しません。
ちなみにですが、私はTOEIC900点程度なのですが、この本の場合、知らなかった単語5%くらいだったかな、と思っています。長文2つに1つくらいな割合?
ただそれでもあいまいな単語だったり、別のところで一度だけ見たことがあるような単語をより定着させるという意味でとても役立ちました。
Dailyと銘打っているだけあって、ニュース英語を勉強していてもなかなか出会えない単語も多く、英語のドラマや小説を楽しもうという人にも向いていると思います。
単語の羅列ではなく、長文での読解やリスニングを伴った本ですので、少しレベル高めの人が復習に利用する方が効率がよさそうに思います。
音声は、ナレーターのスタジオ録音ですので聞き取りやすいですが、スピードは「遅くはない」と感じます。
これが聴ければTOEICのリスニングでも問題ないと思いますけど、逆にそのくらいのリスニング力がないと単語の学習以前に挫折してしまうかも。
スピードがネックの場合は、スマホのアプリでは再生速度が変えられるものがあるので、そういったものの利用を検討されるとよいのではないでしょうか。(NHKの語学プレイヤーなど)
■ボリューム
140本以上の記事、CD2枚組と、満点のボリュームです。安いですね。
しかしボリューム満点だからこそ最後までたどり着くには根気も必要。
根気に見合う内容ですので頑張ってこなしたいところです。
■面白さ
何度も繰り返し学習するにはそれが苦にならない面白さが必要。本書の長文はおおむね、繰り返しの学習に耐えるクオリティだと思います。
個人的には、マザーハウスなど実在のエピソードを扱っているところに好感をもちました。
教材だとどうしても架空の団体ばかり出てきて話にリアリティがなく、興味がわかないうことが多いのですが、実在するエピソードを扱っているので、飽きづらいように感じます。
■体裁
学習のしやすさという意味ではもう一工夫欲しかったところです。特に、左ページに英文・右ページに日本文(訳)となっているのですが、訳が自然な日本語すぎて、英語との対比が分かりづらいことがあります。
直訳の方が、文として不自然でも、学習者には英語と日本語の対比が分かりやすいという面があります。
難しいところですけど、もうちょっと直訳調でも良かったかなと思います。
■まとめ
この値段でこのボリューム・クオリティはとても安いと思います。シャドウイングやディクテーションの素材として使い込めば、単なるボキャブラリーアップ以上の効果が得られるはず。
かけた時間の分だけ結果がもどってくるいい教材だと思います。
コメント