汝、平和を欲するなら、戦いに備えよ(スタートレックディスカバリー レビュー / EP1-8)

スタートレックディスカバリー、シーズン1のエピソード8です。
エピソード9まででいったん毎週更新が終了しますので、一区切りに向けて盛り上がってきました。

(以下、ネタバレ含む)

■あらすじ
ディスカバリーは、クリンゴンと交戦中のUSSガガーリンの救援に向かうが及ばず、ガガーリンは撃沈されてしまった。

ロルカたちはクリンゴンの遮蔽装置に対応するため、強い電磁波を発しているパーヴォという惑星の特性を利用しようと考える。
サルー、バーナム、タイラーの3人がパーヴォ探索チームとして惑星に降り立った。

無人と思われていた惑星上で、3人は知的生命体と言えるものと遭遇する。
艦隊規則により、知的生命体が確認された場合、彼らの許可が無いと惑星を利用できない。
サルーが交流を試みると、平和と交渉を尊重する生命体の影響を受け、暴走してしまう。
バーナムとタイラーはサルーの妨害を振り切りながら送信装置をとりつけた。

しかしパーヴォの知的生命体は、フェデレーションと話し合いの席に着かせるためか、クリンゴンを呼び寄せていた。

■感想
上陸班が惑星におりたって探索する、未知の異星人とのファーストコンタクト、乗り移られたりして暴走、と、スタートレックらしいエッセンスをふんだんに盛り込んだエピソードになっています。

脚本はヴォイジャーのノベライズも行った方らしいですね。
「スタートレックらしさ」を知り尽くしているのでしょう。

まず冒頭の戦闘シーンについて。
USSガガーリンはなんでクリンゴンと交戦していたのでしょうか。
相手の方が形勢有利なので、どちらかというと、襲われた、というところかもしれません。
スタートレック世界の通信は、かなり離れていてもリアルタイムに通信できますので、ディスカバリーは何光年も離れた位置から、文字通り飛んできたというところでしょうね。
通常のワープドライブでは通信を受信してから駆けつけても間に合いません。

クリンゴン船は遮蔽装置を持っていますので有利です。
遮蔽中に攻撃できないことを除けば、遮蔽装置に弱点はありません。

ディスカバリーは瞬間移動ができることが最大の強みですが、かけつけても結局1隻では局面を打開できないことを思い知ることになります。

そこで出てきたのがパーヴォ。
この惑星の特性を利用して遮蔽装置自体を無効化しようというアイディアで、実現すれば局面を変えますね。

しかしここで立ちはだかるのが艦隊規則。

これもスタートレックを貫く大きな要素で、フェデレーション艦隊はむやみに異星人に干渉しないことになっています。
ファーストコンタクトの際には、相手の技術レベルがフェデレーション加入のレベルに達していない(ワープドライブ実現前)なら、干渉禁止です。
下手に高度な技術を与えてしまうと独自の進歩が妨げられてしまうためですね。
この規則はしばしば現場で拡大解釈されたり、柔軟な運用を行ったりしていますが、何百年にもわたって最も大事なルールになっています。

次にスタメッツ。
副作用というか、だんだん悪影響が顕在化してきました。
胞子ドライブ自体、この後消えるテクノロジーですので、致命的な欠陥があるのだと思われます。

今回驚きなのはサルーですよね。
恐るべき身体能力。
まぁ、既に明らかになっている通り、補食される種なので、防御手段に使う身体能力は相当高い必要があるのは分かりますが。
スタートレック史上、最速のランニングだったのでは?(笑)

次回は呼び寄せられたクリンゴンとの決戦になるのでしょうか。
楽しみです。

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