ケイコのために(スタートレックディープスペースナイン レビュー / EP5-5)

スタートレックDS9 シーズン5のエピソード5です。

ディープスペースナインがドミニオンとの戦争の最前線になってしまったので、モリーを連れて避難したりすることが多くなったケイコはだんだん出番が減っていますが、出てくると存在感がありますね。

(以下、ネタバレ含む)

■あらすじ
5日ぶりに帰ってきたケイコはオブライエンに、自分はケイコではない、ケイコに乗り移り人質にしているのだ、と告げた。
最初は冗談だと思ったオブライエンだが、突然倒れるケイコに本当だと悟る。

ケイコを乗っ取った生命体は、オブライエンに破壊工作の手伝いをさせる。
ケイコとモリーの安全のため指示に従いながらもオブライエンはなんとかシスコに知らせようとしていた。
しかし、ケイコに乗り移った生命体はオブライエンをよく知るケイコの意識から裏切りを予測しており、裏をかくことはできなかった。

要求はオブライエン1人で達成できるものでは無かった。
オブライエンはたまたま居合わせたロムに、重要な極秘任務と称し、作業を手伝わせることにした。
エンジニアとして認められるよう努力しているロムは承諾した。

作業の完了まではまだ時間がかかるが、ダックスがステーションの異常に気づいてしまう。
オブライエンが犯人とは思っていないダックスは、彼に意見を求める。
破壊工作が行われて可能性があるという結論に達し、シスコに報告。
システムをよく知る人物で怪しい者がいないか問われたオブライエンは、心当たりがあると答えた。

ロムは拘束されたが、予め極秘任務だと言われていたことを忠実に守り、口を割らない。
オブライエンは2人きりになったときにロムと話すうちに、ケイコに乗り移ったのがワームホールの予言者に追放されベイジョーでパー・レイスと呼ばれる敵対者で、目的はDS9をクロノトンビーム発射装置に改造し、ワームホールの予言者を倒すことだと知る。

ケイコを守るため作業を続けるオブライエン。
作業は完了し、オブライエンはシャトルからの遠隔操作でビームを発射するが、ビームはワームホールではなく、オブライエンとケイコの乗っているシャトルに命中し、ケイコに乗り移っていたパー・レイスは消滅した。


■感想
ベイジョーでは、予言者を最高神のように扱う信仰が主ですが、パー・レイス信仰というものがあって、これは今後もたまに出てきます。
パー・レイスはかつて預言者と共にいた偽預言者といわれていて、SF的に言えば同種族のエイリアンだったのでしょう。
ワームホールから追放され、預言者への復習の機会をうかがっている存在です。
なので、パー・レイス信仰は、一般的な預言者への信仰からすると異教徒というところでしょう。

この預言者の種族はスタートレックでは良く出てくる、エネルギー生命体のような感じでしょうか。
ワームホールの中でシスコと話す予言者の言葉はいつも分かりづらいですが、ケイコに乗り移った生命体の言っていることは割と分かりやすいですね。

さて、今回はロムが大活躍です。
エンジニアチームの下っ端になったロムは、技術はあるのですが入ったばかりだし異種族なことも有り、チームにはまだあまり馴染めていませんね。
しかし、破壊工作を手伝うオブライエンにたまたま会ったのがロムだったのがホントに幸い。
オブライエンでさえ気づかなかった敵の意図を、作業内容からあっさり看破します。
それがきっかけで反撃が可能になったので、一番の立役者はロムですね。

おそらくチーフであるオブライエンに、真面目さと技術の高さが認められたのだと思いますが、日中勤務に昇格(?)しました。

ずっとクワークの影に隠れてきたロムですが、ここからだんだんと欠かせないキャラクターになってきますので、フェレンギファンにはたまりませんね!

コメント