クワークの再婚(スタートレックディープスペースナイン レビュー / EP5-3)

スタートレックDS9シーズン5のエピソード3です。

すこし深刻な話が続いた後のちょっとのどかな(?)ストーリー。
異星人の恋愛模様はSF的ですね。

(以下、ネタバレ含む)

■あらすじ
ウォーフとダックスが世間話をしているところに、クリンゴンの女性が通りかかり、ウォーフは一目惚れしてしまう。
しかしその女性は以前クワークと成り行き上結婚したことのある、グリルカだった。
グリルカの一家は戦争の影響で経済的に逼迫しており、クワークは助力を申し出る。
グリルカが気になるウォーフはアプローチをかけるが、クリンゴン帝国内ではウォーフは反逆者であり、また地球育ちであることもあり、ウォーフは相手にされない。

以前にクワークがグリルカと結婚しすぐに離婚したことはグリルカが家を守るための便宜上の手続きではあったが、クワークはグリルカが気になっていた。
今回の再開を機にもう一度仲を戻したいクワークはダックスに助言を求める。
たまたま一緒にいたウォーフも、不本意ながらクワークの手助けをすることになってしまった。

グリルカの従者はグリルカがフェレンギのクワークと仲良くしているのが気に入らない。
ついには爆発し、クワークは従者のひとりトゥメックとバトラフで戦うことになった。
ウォーフとダックスはクワークを助けるために、クワークの動きをウォーフと同期させ、ウォーフの別室での動きの通りにクワークが戦える仕掛けを用意した。
途中、機械が故障するトラブルがあるも、なんとか勝利したクワークはグリルカと一夜を共にした。

ウォーフはクワークに惹かれるグリルカが理解できずに釈然としないが、実はダックスはウォーフに惹かれていた事に気づき、2人も結ばれた。

■感想
グリルカはシーズン3のエピソード3「クワークの結婚」で登場したクリンゴン人女性です。
作中でも簡単な説明がありますが、2人は一度結婚して離婚しています。

グリルカの夫がクワークの店で事故により死亡。
しかし、店の集客のため、クワークは自分が殺したと言いふらしてしまいます。
グリルカは事故であるという事情を分かってはいましたが、夫の財産を引き継ぐためにクワークの話を事実として認め、クワークを帝国に連れて帰ります。
グリルカは女性なので本来家を継ぐことはできないのですが、クワークに家を継がせ結婚することで家を守ろうとしたわけです。
結果としてはグリルカが一族の長となることが認められたため、クワークとは形式的な結婚だけで終わり、すぐに離婚してしまいました。

「クワークの結婚」では、クワークは力ではクリンゴンには及ばないものの、商売に関する才能とフェレンギなりの勇気を示し、クリンゴンにも一目置かれました。
そのため、今回グリルカはクワークを頼ってきたのだと思います。

クワークはクワークでグリルカが気になっているというのも面白いですね。
フェレンギの習慣からはかけ離れた女性ですが、なぜかクワークの琴線に触れたようです。
クワークは保守的たろうとしていますが、家族に負けず、意外とフェレンギの文化に囚われないところがあります。

この後グリルカがDS9にとどまった様子はありませんけど、正式に婚姻関係を結んだかどうかも分かりませんので謎です。
フェレンギの場合、女性は母星から出られませんので離れて暮らすのは当たり前だし、クリンゴン女性も独立的ですので、もしちゃんと結婚していても別々でも不思議はありません。
異星人の家族関係はよく分からないですよね。

さて、もうひと組のカップル、ウォーフとダックス。
こちらももう、コメディですよね。
最近この2人は一緒にいることが多かったのですが、実はダックスがウォーフに気があった、というオチでした。
ダックスは、先代のクルゾンのときに、かなり深くクリンゴン人と親交があったため、クリンゴン人の文化や性格を熟知しています。
クリンゴンとフェデレーションの狭間でゆれるウォーフにシンパシーを感じたのかも知れませんね。

クリンゴン人の性交渉は流血を伴うというようなことは話としては出てきていましたが、今回実際に、その後に大けがを負うという状況がはっきりしました。
強い子孫を残すための進化なんでしょうかねぇ。。。

サイドストーリーでは、オブライエン家の近況が描かれています。
思いがけずオブライエン家の赤ん坊を胎内に預かることになったキラはオブライエン家に居候中ですが、オブライエン夫妻との立ち位置がなんだか難しいことになってきます。
マイルズとキラが夫婦げんか的な展開から始まり、逆に男女を意識してしまってギクシャクするという。
しかもケイコは脳天気なもので、その辺の微妙な空気に気づかないという流れはたちが悪い。(^_^;

ま、ちょっと緊張感あるエピソードが続いた後だし、こういうのは良いんじゃないでしょうか。

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