映画 GHOST IN THE SHELLを観てきた

【注意】ネタバレ含みます。

士郎正宗の「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」が原作となっている映画、GHOST IN THE SHELL。
まぁねぇ、最初から分かっていたんですよ、観たら「コレジャナイ」って思うことは。
でも、観ざるをえないというか。

●少佐の強さがイマイチ感じられない
原作では少佐は凄腕のハッカー&義体使いで、相当無敵に近い強さですけど、ハッカー的な能力はほとんど使って無いし、フィジカルな戦闘シーンもちょっと盛り上がりに欠けるかな。
逆に内面的な弱さが強調されていて、頼りになる9課の隊長というイメージがあまりない。
設定的にも隊長の位置づけじゃないのかも知れない。
現場でも指揮を執っているような雰囲気ではないから、バトーやトグサと同格扱いなのかも。
あんまりそういう少佐は観たくないんだよね~。

●ストーリーのこぢんまり感
100分程度の上映ですので致し方ないですが、だいぶ分かりやすく、こぢんまりとまとめたイメージ。
もう少しSF的にひねるとか、説明をうまくはしょって見る側の解釈に幅を持たせるとかする方が攻殻らしくて良いと思うんだけどね。
分かりやすく説明できる範囲に収めちゃうってのは、大衆向けのハリウッド映画では致し方ないかも知れない。

●光学迷彩はCGにすれば良かったのに。
少佐が服を脱いで光学迷彩するシーン。
光学迷彩スーツはスカーレットヨハンソンが実際に体の上に着込んでいるらしいんですけど、そのせいでシルエットが太いんですよね。
体のラインが少佐っぽくない。
ちょっとこれもみててテンション下がっちゃうんだよなぁ。

●スカーレット・ヨハンソンの完成度は高い。
良いところも書いておくと、唯一、スカーレット・ヨハンソンの配役は良かったと思います。
普通に服を着ているときのビジュアル的な完成度は高いですよね。
ついに少佐が実写に出てきた!ということでいえば、ビジュアル的には成功。


まとめると、スカヨハの少佐のビジュアル再現度を楽しむ映画であって、攻殻機動隊的な深みを期待してはいけない映画かなと思いました。
まぁ、もとから期待してなかったからガッカリもしないけど。

今回はプロローグ的な感じもあるので、これがうまくいけば続編に期待も出来るのですが、どうやら映画館での上映では大幅赤字になるようで、その後のセル・レンタルの収益でペイできれば良いよね~、って感じみたい。
映画ビジネスも厳しいですね~。

とりあえず、吹き替え版は田中敦子他おなじみの声優がキャスティングされていて、それは気になるのでレンタル始まったら1回借りてみたい。

結局のところ、攻殻機動隊の映像化作品のベストはStand Alone Complex(笑い男編ね)ですね、いまのところ。

神山監督の攻殻機動隊新作アニメも作られるみたいですけど、009観てるとちょっとどうかな~って思っちゃうな。

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