英語リスニングおすすめ動画:One of the most difficult words to translate... - Krystian Aparta



言葉の翻訳に関するお話。

冒頭に動画内に「Do you know where the pep rally is?」という英文が表示されて、この分の中で一番翻訳しづらい単語はどれでしょう、というところから始まります。

動画内での答えはYou。
英語では2人称の代名詞がYouのみなので、いろいろなシチュエーション・条件のYouがすべて集約されてしまっており、文脈無しでは訳せないし、場合によっては背景などの説明が必要です。

英語にも昔はthouという、親しい間柄で使う2人称の語があったのですが(シェイクスピアとかで出てくるやつですよね?)、今はフォーマルな時に使っていたyouしか残っていないんですね。
多分もっとさかのぼれば、ヨーロッパの他の言語と同様、状況に応じた変化があったのだと思いますけど、英語はいろいろな変化がかなり単純化されていますよね。
他の言語では今でも条件によって単語が分かれていますが、英語ではフォーマルさの度合い、人数、性別の区別無く、すべてYouということになっています。

ちなみに、ルーマニア語やポルトガル語では、動詞から明らかなため、しばしば代名詞が欠落するそうです。
僕はスペイン語を勉強したことがありますが、スペイン語も同様ですね。
動詞の格変化で代名詞が分かるために言わないということになっています。

(例えば、I am a manはスペイン語で、Yo soy un hombre.ですが、soyという英語のbe動詞に当たる語は、主語がYo(=I)の時しか使わないため欠落し、Soy un hombre.というのが普通です)

さらに韓国語・タイ語・中国語などでは動詞のヒント無く代名詞が欠落するそうで、文脈から判断するしかありません。
日本語もこの中に入るかな。

翻訳者の皆さんガンバッテね!ということで動画は終わりますが、翻訳者もそうですけど、最近台頭しつつある、AIの自動翻訳でもここは非常に難しいところでしょうね。
かなり高度な空気を読む力が必要な分野ですので。
こういうことを普通にやっていて、あまり誤解無くコミュニケーションできてしまうのだから人間の能力はすごいなと思います。

英語的にはあまり難しい単語は出てこない物の、英語以外の単語の例が多く出てきたり、内容が抽象的なのでその辺は空気を読んで理解していく必要があります。
でも、言語を学ぶ物なら楽しく理解できる話かと思います。

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