スアレス噛みつきに対する懲罰は重いのか軽いのか。

ウルグアイのルイス・スアレス、イタリア戦での噛みつき事件はどうやら事実ということで決着したようです。
ウルグアイサッカー協会は処分が重すぎるとして異議を申し立てる方針のようですが、FIFAが今回示した罰則は以下の通り

・代表戦9試合の出場停止
・サッカーに関するあらゆる活動の4ヶ月の停止
・10万スイスフランの罰金

代表戦というのは国際Aマッチの意味だと思いますが、これによりW杯の残りの試合はスアレスは出場できなくなります。
(もしウルグアイサッカー協会の意義が認められ、仮に3試合などに減らされた場合、決勝に近い試合で出られる可能性はあるかもしれません)

また、サッカーに関するあらゆる活動がどこまでを差すのかはわかりませんが、少なくともクラブチームでのプレイが10月までできません。
リーグの開幕に間に合わないことはもちろん、CLにも間に合いませんね。

バルサやレアルへの移籍も噂されていたスアレスですが、これは移籍市場にも響いてくるでしょう。
リバプールに残るつもりだったとしても、せっかく CL出場権 を獲得したのに、少なくとも最初は出られないということになってしまいました。

前回の噛みつき事件後の謹慎明けからの活躍と試合後コメントなどを見ていると、だいぶ成長したのかなと思っていただけに今回の件は残念です。
スアレスの才能は得がたいものですので、またピッチにちゃんと戻ってきて欲しい。

実際のところ、これは反省とか言うものではなく、治療が必要なものかもしれません。
ウルグアイサッカー協会やリバプールが適切に対処してくれることを期待します。


さて、前置きが長くなりましたが、この処分、重いのか軽いのか。
実は前回、プレミアリーグで噛みつき事件を起こして10試合の出場停止をくらったときも、処分が重すぎるのでは無いかという意見がありました。
異常な行動なので、重い処分は当然、という意見の方が多かったとは思いますが、ちょっと冷静に考えてみたい。

例えばプレイ中にいらついて、相手選手をわざと蹴る、または頭突きを食らわす、肘で打つ、などなど不正行為はいろいろあると思います。
プレイが切れている(主審の笛が鳴っている)のに、倒れた相手に至近距離からボールを蹴ってぶつけるというのもありました。これもプロの蹴るボールですからかなり危ない行為です。
それと噛みつきとはどこが違うのでしょうか。

噛みつくという手段が、おそらく一般的には蹴ったり頭突きをしたりするよりも異常性を感じるため、重い処分に疑問を抱きにくいのですが、わざと相手にダメージを与えようとするという点では、すべて同じです。
そう考えると、他の違反に比べて、噛みつきに対する処分は段違いで重い。

重すぎるから軽くしろ、と主張しているわけではありません。
処分には一貫性が必要だと思っていますので、他の危険行為に対する処分とのバランスを取るべきではないでしょうか。

いずれにしてもこのような行為が減り、いつかは無くなることを願います。
罰則に、カウンセリング等の適切な処置を受けること、などを加えてもいいのかなと思います。

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