マイナスのクロスとオフサイドライン

ワールドカップの実況でちょっと気になったのがあった。
オフサイドに関するものだけど、オフサイドの確認のリプレイで画面に線が表示された時に実況のアナウンサーが、

「クロスがこの線と平行ならオンサイドですが、ゴール方向に出ているとオフサイド」

という趣旨のことを言っていました。
これ、違う。

オフサイドは、パスが出された時にオフサイドポジションにいる選手が、そのポジションにいることで利益を得た場合に取られる反則です。
リプレイの時に出る線はオフサイドラインを示すもので、オフェンスの選手がその線より空いてゴールに近い位置にいる場合、オフサイドポジションにいたと言うことになります。
そこからパスを受けるまでに戻るなどしてオンサイドの位置でプレーしても、俗に言う「戻りオフサイド」で、ファウルです。

で、このオフサイドラインは、

1.ディフェンス側の後ろから2人目の選手
2.ボールの位置

のどちらかゴールに近い方になります。

1がラインになることが多いけど、サイドをドリブルした選手がゴールライン際まで深く攻め込んだ場合は、ボールの方が相手ディフェンダーより前にいくことがあり、ここがオフサイドラインになります。

マイナスのクロスがオフサイドになりにくいのは、ボールが戻ってくるため、オンサイドの位置にいる選手がパスを受けることが多いことによります。
上記2のボールの位置がオフサイドラインになっていても、そこから確実に後ろに戻るわけですからね。

しかし、必ずならないという訳では無く、マイナスのクロスが出た瞬間オフサイドポジションにいた選手が、戻ってプレーすればオフサイドです。
つまり、オフサイドかどうかは、クロスの角度は関係がありません。

アナウンサーの方は漠然と、マイナスのクロスは必ずオンサイドと認識していたのだと思いますし、実際ほとんどそうだけど、説明としては間違っていますね。
まぁ、この辺分かりにくいので仕方ないけど、解説の方には正して欲しかったな~。
観てる人がルールを勘違いしちゃうから。

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