季節性のキーワードと品質スコア

Adwordsの検索ネットワーク広告には「品質スコア」というものがあります。
用語の詳細説明はヘルプや解説書に譲りますが、検索ネットワーク広告は、Googleで検索したときに表示される広告、品質スコアはその広告の点数のような物。

この品質スコアは、広告がクリックされる率や、キーワードと広告の関連性、リンク先ページの内容などから計算されます。

[AdWordsヘルプ]品質スコア
http://support.google.com/adwords/bin/answer.py?hl=ja&answer=2454010
※「品質スコアの計算方法」参照

品質スコアが上がると、広告の順位が上がったり、クリック単価が下がったりといろいろ良いことがあります。


さて、ここで大事なのが、クリック率で変動するということ。
例えば長く掲載する広告で、キーワードと広告内容のマッチングが良い場合、だんだんスコアが上がって単価が下がってくることが予想されます。
そうするとますます上の方に表示されたりして、好循環になりますね。
しばらくすると、バランスがとれて変動は落ち着くと思われます。


ところが、季節性のキーワードの場合は話が違ってきます。
※ここでいう「季節性のキーワード」とは時期によって検索数やWebのトラフィック(=ユーザーの関心)が劇的に変動するキーワードのことを指します。
例えばAppleの発表会がある場合、瞬間的に「Apple」や「iPhone」などのキーワードの検索数が爆発的に増えると思います。


季節性のキーワードの場合、検索数の変動が大きすぎて、品質スコアの調整が追いつかないのですね。
広告がユーザーに関心がある物と分かっていて、実際クリック率が相当高かったとしても、出稿した当初はスコアは4~5程度が基本のようですので、クリック単価も比較的高めになってしまいます。
(自動設定にしていたせいもありますが)

単価が高めになってしまうと、予算を多めにつっこんでも、クリック数は思ったほど伸びません。
次の日にはスコアも変動するようですので、何日かトラフィックの多い日が続く場合はまだ良いですが、1日で終わってしまうようなブームの場合はスコアの上昇の恩恵を受ける前にトラフィックが収束してしまうということになります。

品質スコアの算定については上記のような瞬間的なクリック率の増大についてもリアルタイムで追いついていけるシステムをGoogleが作ってくれることを望みますが、今のところはそうはいかないようです。

そういう特殊なワードの場合、ライバル社との駆け引きもあるのでなかなか難しいところですが、対策としては、手動で上限単価を低めにしてしまうというのも手かもしれません。
これはライバル次第では広告が表示されづらくなってしまう恐れがありますが、広告の内容に自信があり、表示されればクリック率は上がってくれるはずと確信が持てるなら、良い作戦のように思えます。
ライバル社の予算切れを待って表示されはじめれば、単価を低く抑えることができそうです。

ただ、スタートダッシュでは負けてしまうでしょうし、その後も本当に表示される順番が回ってくるかも定かではありませんから、ちょっとギャンブルですね。

季節性のキーワードについてはやはり、出たとこ勝負の難しさがあると感じました。


--(2012/10/23追記)
品質スコアの再計算は、現時点では1日1回ということです。
劇的にクリック率が上がった場合でも、当日中は前日の品質スコアに基づく表示になるのは残念。せめて1日2回くらいは再計算して欲しい。

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