Web製作者的視点からiPadのSafariに思うこと

直販で予約していたiPadが、無事発売日に届きました。
まず最初にやったのは、液晶保護シートを貼ったこと。保護シートは、iPad到着よりも一月早くとどいていましたのでね。(笑)


ELECOM iPad 液晶保護フィルム マット AVA-PA10FL
↑とにかくソッコーで貼ったので、さわり心地とか見た目の変化は分かりませんけど、違和感ないです。
画面がでかいので貼りにくいのは仕方ないところですね。


それはともかく、気になるのは自分の作ったサイトがiPadでどう見えるか、です。
一通り見終わって、気になったところはこんな感じ。目新しいことはありませんが。

(1)Flashが見えなくて困る
(2)テキストリンクが押しづらい
(3)ロールオーバーが使いづらい
(4)画像ボタンなどが汚い


(1)Flashが見えなくて困る
最初からわかりきっていることですが、Flashが見えません。
HTML5なんてものの足音も聞こえてきていますが、今、現実的に同じようなことをするならjQueryなどに移植するということでしょうか。
Flashが製作者として便利なのは、

●プラグインが環境の違いを吸収してくれるので、いろいろな環境に対応しやすい。
●画像もスクリプトも1つのバイナリにパッケージされるので、複数のページから呼び出しやすい。

というところがあります。
特に、JavaScriptに移植しようとしたときに、既存の機能とコンフリクトしないか、という点は、サイトの規模が大きくなるほど面倒くさい。数社で分担して管理している場合でも、swfファイルだけ渡すか、読み込んでねーと連絡すればほぼ問題は起きないのですが、JavaScriptだと気にしなくてはいけないことが増えますね。

Flashはアニメーション作成ツールとしての使用感が優れていると思うので、今後も無くならないと思っています。(もっとも、最終的な書き出しがswfでなくなるということは有りそうですが) これから出てくるタブレット型マシンはほぼ軒並みFlashをサポートしているようですし、Flash非対応の環境は少なくとも当分は圧倒的少数派でしょう。

それでも、既に何件か、iPadで見られるようにFlashを減らしていきたい、という相談は来ています。
相談者のサイトではiPadのアクセスなんて、0.03%しかないのですが、テレビでもあれだけ報道されると危機感を持つようです。
これについては、フィーヴァーがさって冷静に考えられるようになったら変わってくるのではないかな。


(2)テキストリンクが押しづらい
(3)ロールオーバーが使いづらい
この2つは、iPadに限らず、今後のタッチデバイス全てにも当てはまると思います。
指で操作すると、想像以上に狙った場所をクリックしづらい。別に指が太いわけではないのですが。結構ストレスになりますね。
基本的にリンクは画像より文字の方が使いやすいと、ずっと思ってやってきましたが、タッチデバイスでは画像のボタン、しかも大きすぎるくらいでちょうど良い。画像でなくても、blockにして押せる範囲を広めにとるようにした方が良いでしょう。

ただ、これも悩みどころで、そうなるとPCで見たときに、ボタンの存在感がありすぎるという事にもなりかねないですね。
iPhone/iPadだけを振り分けることならユーザーエージェントでできますが、タッチパネルのデバイスを全部振り分けることは、今後現実的ではありません。

タッチデバイスのみで読み込まれるようなCSSテクが開発されるかも知れませんが。

そして、ロールオーバーも予め言われていたとおり、やはり使いづらい。

使いやすさの基準がPCと異なるので、製作側としてはどちらをターゲットに使い勝手を追求するかに迷ってしまいます。
Webは色々な環境で見られるようにしたいので、環境ごとに振り分けることはなるべくしたくない。ほどほどで良いので、どんな環境でも使いやすく、見た目も悪くないというラインがまだ見えていません。


(4)画像ボタンなどが汚い
PCのブラウザと違って、ページの拡大縮小が非常に楽です。文字は拡大してもきれいですが、画像は荒くなってしまいます。拡大率が中途半端だと、ちょっとにじんだような感じになる場合も。

iPadでページを表示していると、「等倍での表示」というのがどの状態なのかよく分かりません。一般のユーザーにはもっと分からないですよね。
そもそも、「等倍」というものにこだわってはいけなくなってきているのだと感じます。ユーザーが自分の見やすい大きさで見る、というのは、理にかなってはいますね。
CSSの新しいバージョンでの表現力アップや、ベクトル形式の画像データサポートなど、環境が整うのを待つばかりです。



まずは第一感としてこんなところ。
いろいろ対応は今後行っていくことになるので、その際に出て来た問題はまた記録していくつもりです、主に自分のために。(笑)

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