バルカンの挨拶(スタートレックディスカバリー レビュー / EP1-1)
ついに始まったTVシリーズ新作。
これぞ新しいスタートレック!
制服もキャラの設定もクリンゴンの外見も、なんか何もかも新鮮です。(笑)
今風ながらオリジナルシリーズのモチーフを盛り込んだオープニングも盛り上がりますね。
※タイトルが「バルカン式の挨拶」から「バルカンの挨拶」に変更になったようです。
(以下、ネタバレ含む)
■あらすじ
フェデレーション宙域の最果てにある通信中継器の破損を調査に来たUSSシェンジョウは、出自不明の物体を発見する。
遠くからのセンサーではノイズが多く調査不可能なため、副長マイケル・バーナム中佐が宇宙服での単独調査に出る。
現場は放射能がひどく、健康被害が出るまでのタイムリミット20分以内に離脱しなければならないが、予想外にヒューマノイドと接触。
なんと相手は長く接触のなかったクリンゴンだった!
予期せぬ接触から戦闘になり、もつれ合った勢いで武器が刺さったクリンゴン兵は死亡。バーナムは意識を失い漂流するうちにノイズの酷い領域から離脱。
シェンジョウはなんとかバーナムを助け出した。
バーナムは医務室で目が覚める。
放射能汚染の治療中だったが医師の静止を振り切り、ブリッジへ。
バーナムの調査結果は破損しており、ジョージャウ艦長らは未知の物体が何か、またそこで何があったかを把握していなかった。
艦隊本部と連絡を取るジョージャウ。
そこにバーナムが入ってくる。
提督とジョージャウは対話を優先する姿勢を取るが、バーナムは攻撃を主張し、たしなめられる。
本部との通信修了後、2人が話しているとクリンゴン船から通信シグナルらしき光を発した。
フェデレーションが援軍を待っているのと同様、クリンゴンも援軍を呼んでいるのではないかという推測で、事態はますます差し迫ったものとなる。
ブリッジを退出し、恩師サレクと話したバーナムはもう一度攻撃を進言。
ジョージャウはフェデレーションは先制攻撃をしないという信念に基づき、これを却下。ブリッジで艦長と副長が口論をするという異常事態が発生する。
ジョージャウはバーナムを作戦室に呼び、上官に反対し指揮系統に混乱を引き起こすことをやめるよう指示。
しかしどうしても納得がいかないバーナムはジョージャウを気絶させ、指揮権を奪うという暴挙に出てしまう。
クルーが混乱する中、攻撃の準備を強行するも、間一髪戻ったジョージャウはこれを阻止。
バーナムに向けてフェイザーを構え、ブリッジの緊張は頂点に達した。
その時、クリンゴンの救援艦隊が到着、多数のクリンゴン船がワープから出現した。
■感想
最初から盛りだくさんですね。
シェンジョウは中国名の「神舟」のことのようですね。
まず、第1話の中心となる2人、ジョージャウとバーナムについて。
バーナムは今作の主人公のようですが、USSシェンジョウの副長で中佐です。
細かい出自は第1話では明らかになりませんが、バルカン人のサレクに育てられ、バルカン流の教育を受けていることが描かれ、過去にクリンゴンによる攻撃にあったこともほのめかされています。
サレクはスタートレックファンには有名で、かのスポックの父親であり、有能な外交官でもあります。
どうやら戦争で身寄りのなくなったバーナムを引き取って育てたようです。
ジョージャウもサレクと知り合いのようで、その縁でバーナムがジョージャウの船に乗るようになったようです。
冒頭のシーンでジョージャウとバーナムは7年間の付き合いがあることが語られています。
シェンジョウに配属された直後のバーナムは、バルカン流の論理を重んじ感情を表さないようにしていたようですが、現在ではもっと感情豊かになっています。
それでも計算がやたら細かくて正確性を求める点などはバルカン的です。
今回のストーリー上の大きな挑戦は、艦隊士官同士の反目だそうです。
今までのスタートレックでは今回の2人のように深刻に反目をするということはありませんでした。(敵に操られているなど特殊な場合を除く)
この要素が今後どう膨らんでいくのかは楽しみなところです。
次にクリンゴンについて。
スタートレックファンからするとまず衝撃的なのはその見た目。
今までのクリンゴンと違う、というか、より特徴が強調されています。
また、クリンゴン語のシーンが長く、発音もより特徴的になっています。
この時代は人類(フェデレーション)とクリンゴンが疎遠なので、クリンゴンの異質さを強調したかったのかもしれません。
クリンゴン側のトップのトゥクヴマは、24の名家が内部分裂している帝国を統一し、フェデレーションに対して攻勢にでたいようですね。
クリンゴンについては主に新スタートレックでかなり詳細にえがかれましたが、時代をさかのぼっている点も含めて、新しいクリンゴン像は楽しみです。
冒頭の砂漠のシーンについて。
バーナムとジョージャウの関係を説明しつつ、ストーリーの導入になるエピソードで、うまくフェイザーや転送装置が埋め込まれています。
バーナムがバルカンの教育を受けたためやたら計算に細かいこと、砂漠の惑星の生命体を絶滅から救いに来たが艦隊規約によりこっそりやる必要があることなども、スタートレック世界の大事な要素ですね。
で、字幕でも吹き替えでも、隕石が落下して干ばつが発生したような言い回しになっていますが、クローズドキャプション(英語字幕)では、The radiation from a nearby meteor-drilling accidentとなっており、「近隣の隕石採掘事故による放射能」と取れます。
だとすると、自然の事故ではなく、艦隊がミスってそのミスを修正に来たということでしょうか。
それって全然意味合いが違いますよね。(^_^;
最後に一つ大きな疑問点について。
バーナムがジョージャウの首に手を当て、気絶させるシーンがあります。
あれ、スタートレックファンにはおなじみですが、首を絞めたのではなく、バルカン人の技を使ったと思われます。
バルカン人は特別な精神の力を持っていて、ほかの生物の精神と融合・共感したり、このように手を当てて昏倒させることができます。
これはバルカンの生物上の特性だとばかり思っていましたが、バーナムが使ったとなると人間でも訓練次第で習得できる技術なのでしょうか。
これは非常に気になります。
しかしジョージャウはすぐに回復してしまったので、バルカン人ほどの威力は無いようではありますね。
さて、かなり大きく風呂敷を広げた感のあるスタートレックディスカバリー。
早く最終話まで観たくてたまりません!
とりあえず第2話を見るべし!
■追記
18分過ぎのところ、バーナムがクリンゴンの戦士と出会ってスキャンしているシーンで、突然「バトラフ」という字幕が出ます。
これ、新スタートレック、ディープスペースナインなどを観た人には分かるのですが、そうでないと唐突で意味不明ですね。
バトラフはクリンゴン特有の武器です。
だいたい三日月型をしていて、両手で扱います。
クリンゴン戦士も両手でもち、体の前にぶら下げていますがあれが構えです。
これぞ新しいスタートレック!
制服もキャラの設定もクリンゴンの外見も、なんか何もかも新鮮です。(笑)
今風ながらオリジナルシリーズのモチーフを盛り込んだオープニングも盛り上がりますね。
※タイトルが「バルカン式の挨拶」から「バルカンの挨拶」に変更になったようです。
(以下、ネタバレ含む)
■あらすじ
フェデレーション宙域の最果てにある通信中継器の破損を調査に来たUSSシェンジョウは、出自不明の物体を発見する。
遠くからのセンサーではノイズが多く調査不可能なため、副長マイケル・バーナム中佐が宇宙服での単独調査に出る。
現場は放射能がひどく、健康被害が出るまでのタイムリミット20分以内に離脱しなければならないが、予想外にヒューマノイドと接触。
なんと相手は長く接触のなかったクリンゴンだった!
予期せぬ接触から戦闘になり、もつれ合った勢いで武器が刺さったクリンゴン兵は死亡。バーナムは意識を失い漂流するうちにノイズの酷い領域から離脱。
シェンジョウはなんとかバーナムを助け出した。
バーナムは医務室で目が覚める。
放射能汚染の治療中だったが医師の静止を振り切り、ブリッジへ。
バーナムの調査結果は破損しており、ジョージャウ艦長らは未知の物体が何か、またそこで何があったかを把握していなかった。
艦隊本部と連絡を取るジョージャウ。
そこにバーナムが入ってくる。
提督とジョージャウは対話を優先する姿勢を取るが、バーナムは攻撃を主張し、たしなめられる。
本部との通信修了後、2人が話しているとクリンゴン船から通信シグナルらしき光を発した。
フェデレーションが援軍を待っているのと同様、クリンゴンも援軍を呼んでいるのではないかという推測で、事態はますます差し迫ったものとなる。
ブリッジを退出し、恩師サレクと話したバーナムはもう一度攻撃を進言。
ジョージャウはフェデレーションは先制攻撃をしないという信念に基づき、これを却下。ブリッジで艦長と副長が口論をするという異常事態が発生する。
ジョージャウはバーナムを作戦室に呼び、上官に反対し指揮系統に混乱を引き起こすことをやめるよう指示。
しかしどうしても納得がいかないバーナムはジョージャウを気絶させ、指揮権を奪うという暴挙に出てしまう。
クルーが混乱する中、攻撃の準備を強行するも、間一髪戻ったジョージャウはこれを阻止。
バーナムに向けてフェイザーを構え、ブリッジの緊張は頂点に達した。
その時、クリンゴンの救援艦隊が到着、多数のクリンゴン船がワープから出現した。
■感想
最初から盛りだくさんですね。
シェンジョウは中国名の「神舟」のことのようですね。
まず、第1話の中心となる2人、ジョージャウとバーナムについて。
バーナムは今作の主人公のようですが、USSシェンジョウの副長で中佐です。
細かい出自は第1話では明らかになりませんが、バルカン人のサレクに育てられ、バルカン流の教育を受けていることが描かれ、過去にクリンゴンによる攻撃にあったこともほのめかされています。
サレクはスタートレックファンには有名で、かのスポックの父親であり、有能な外交官でもあります。
どうやら戦争で身寄りのなくなったバーナムを引き取って育てたようです。
ジョージャウもサレクと知り合いのようで、その縁でバーナムがジョージャウの船に乗るようになったようです。
冒頭のシーンでジョージャウとバーナムは7年間の付き合いがあることが語られています。
シェンジョウに配属された直後のバーナムは、バルカン流の論理を重んじ感情を表さないようにしていたようですが、現在ではもっと感情豊かになっています。
それでも計算がやたら細かくて正確性を求める点などはバルカン的です。
今回のストーリー上の大きな挑戦は、艦隊士官同士の反目だそうです。
今までのスタートレックでは今回の2人のように深刻に反目をするということはありませんでした。(敵に操られているなど特殊な場合を除く)
この要素が今後どう膨らんでいくのかは楽しみなところです。
次にクリンゴンについて。
スタートレックファンからするとまず衝撃的なのはその見た目。
今までのクリンゴンと違う、というか、より特徴が強調されています。
また、クリンゴン語のシーンが長く、発音もより特徴的になっています。
この時代は人類(フェデレーション)とクリンゴンが疎遠なので、クリンゴンの異質さを強調したかったのかもしれません。
クリンゴン側のトップのトゥクヴマは、24の名家が内部分裂している帝国を統一し、フェデレーションに対して攻勢にでたいようですね。
クリンゴンについては主に新スタートレックでかなり詳細にえがかれましたが、時代をさかのぼっている点も含めて、新しいクリンゴン像は楽しみです。
冒頭の砂漠のシーンについて。
バーナムとジョージャウの関係を説明しつつ、ストーリーの導入になるエピソードで、うまくフェイザーや転送装置が埋め込まれています。
バーナムがバルカンの教育を受けたためやたら計算に細かいこと、砂漠の惑星の生命体を絶滅から救いに来たが艦隊規約によりこっそりやる必要があることなども、スタートレック世界の大事な要素ですね。
で、字幕でも吹き替えでも、隕石が落下して干ばつが発生したような言い回しになっていますが、クローズドキャプション(英語字幕)では、The radiation from a nearby meteor-drilling accidentとなっており、「近隣の隕石採掘事故による放射能」と取れます。
だとすると、自然の事故ではなく、艦隊がミスってそのミスを修正に来たということでしょうか。
それって全然意味合いが違いますよね。(^_^;
最後に一つ大きな疑問点について。
バーナムがジョージャウの首に手を当て、気絶させるシーンがあります。
あれ、スタートレックファンにはおなじみですが、首を絞めたのではなく、バルカン人の技を使ったと思われます。
バルカン人は特別な精神の力を持っていて、ほかの生物の精神と融合・共感したり、このように手を当てて昏倒させることができます。
これはバルカンの生物上の特性だとばかり思っていましたが、バーナムが使ったとなると人間でも訓練次第で習得できる技術なのでしょうか。
これは非常に気になります。
しかしジョージャウはすぐに回復してしまったので、バルカン人ほどの威力は無いようではありますね。
さて、かなり大きく風呂敷を広げた感のあるスタートレックディスカバリー。
早く最終話まで観たくてたまりません!
とりあえず第2話を見るべし!
■追記
18分過ぎのところ、バーナムがクリンゴンの戦士と出会ってスキャンしているシーンで、突然「バトラフ」という字幕が出ます。
これ、新スタートレック、ディープスペースナインなどを観た人には分かるのですが、そうでないと唐突で意味不明ですね。
バトラフはクリンゴン特有の武器です。
だいたい三日月型をしていて、両手で扱います。
クリンゴン戦士も両手でもち、体の前にぶら下げていますがあれが構えです。
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