フェレンギ人囚わる(スタートレックディープスペースナイン レビュー / EP4-7)

DS9シーズン4のエピソード7。

クワークがいとこのゲイラに貸していた資金の見返りとして10年越しで譲り受けた宇宙船で、アカデミーに入学するノーグを地球に送ることに。
しかし、ゲイラも一筋縄でいかない性格のようで、宇宙船の悪質な仕掛けにより、一行は1947年にタイムスリップしてしまうというストーリーです。

(以下、ネタバレ含む)

クワークも、ノーグを送るというのがただの口実で、実はついでに密輸品を運んでいるという、フェレンギはどいつもこいつも一癖ありますね。
ワープコアに仕掛けられた罠により1947年の地球にタイムスリップしてしまった一行はアメリカ軍の捕虜になってしまいます。
さらに翻訳機が動作せず、コミュニケーションが取れず。
地球人からは火星人扱いされてしまいます。

翻訳機が直ってからは、クワークは当時の地球人相手に商売を持ちかけますが結局うまくいかず。
クワークの密輸を監視するために隠れて付いてきたために巻き込まれたオドーと協力し、また、一部協力的な地球人の助けもあり脱出。
核実験のエネルギーを利用して再度タイムスリップし、元の時間に戻ってめでたしめでたし。



スタートレックシリーズでは定期的に挿入されるタイムスリップものです。
とはいえ、初代に比べればだいぶ減ってきたかな。
タイムスリップするメンバーに人間がいないのは多分初めて。

正直タイムスリップものはちょっと荒唐無稽すぎて、あまり楽しめないものが多いです。
これもしかり。
シーズン4の中では初めてのハズレかも。

ただしフェレンギの文化や性質への理解が深まるという意味ではおもしろいです。

まず冒頭。
フェレンギは独り立ちする時に子どもの頃からもっていた自分の所有物を売って最初の資金を作るというもの。
いかにも商人の種族らしい風習です。
まっさきにノーグのパジャマを買うロムの親ばかっぷりもほほえましい。
意外とたくさんの人が来ていて、思ったより交友関係が広かったようです。
ウォーフもオチとして登場(笑)

そして地球でのシーン。
フェレンギは翻訳機を耳の中に入れているようです。
そういえば、艦隊の士官は多分胸のバッジに付いているようですが、一般人はどうしているんでしょうね。

1947年のアメリカということで、みんなたばこを吸っていたり核実験をやっていたりしますが、クワークには毒になるたばこを買って吸うという習慣が理解できないようですね。
また母星の大気圏内で核をつかい放射能を出すと言うことも。
その辺はフェレンギの文化はずっと洗練されているのでしょう、そういうことを愚かとみなしているようですね。


最後に、この回で一番活躍したのはロム。
商売の才能はあまりないのですが、実は科学技術に関する理解が深いことは示唆されていましたが、単に宇宙船を整備したり飛ばす技術だけでなく、タイムワープに関する知識まであるとは恐れ入りました。
ロムがいなければ過去から戻れなかったので、一番の立役者でしょう。

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