裏切り者は誰だ(スタートレックディープスペースナイン レビュー / EP4-21)
スタートレックDS9のエピソード21。
DS9にマキのスパイが潜んでいる疑いが浮上し、シスコが交際中のイェイツ艦長が最初に疑われます。
お互い疑心暗鬼に成りながら操作が進む緊迫したストーリーで、見応えがありますね。
また、サイドストーリーではDS9に移り住んだジヤル(ガル・ドュカットの娘)のその後も描かれます。
(以下、ネタバレ含む)
■あらすじ
政権が交代し内部での混乱が続くカーデシアはクリンゴンとマキの攻撃により、荒廃が進んでいる。
フェデレーションは再建を支援するため、クラス4のレプリケーター12機を支給することに決めた。
カーデシアへの輸送途中にマキに奪われる危険性を考え、警備を厳重にするシスコに、DS9にマキに物資を密輸しているものがいる可能性があるという報告が成される。
オドーとエディントン少佐によると、第一の容疑者はシスコが交際中のキャシディー・イェイツだった。
イェイツを信頼しているシスコだが、そう言われるとどうしても疑ってしまう。
さらに、会話をするうちにやや不審な点にも気づき始める。
DS9では密輸を見つけるために、検疫にかこつけた積み荷のチェックを始めていたが、イェイツはランデブーの予定を理由に時間のかかるこのチェックを拒否。
シスコに個人的に回避を依頼し、シスコはこれを認めてしまう。
果たして、イェイツ艦長の船ゾザを尾行したディファイアントは、ゾザがマキの船とランデブーし、物資を転送したことを確認した。
次のゾザの航海予定に合わせてディファイアントは再び備考を行い、マキの船を捉える作戦を立てた。
普段はDS9に残るシスコもこの時は同行する。
しかし、いつまで経ってもマキの船はランデブーポイントに現れない。
イェイツが密輸を行っていたことは確かだが、イェイツが関わっているとなるとシスコも同行せざるを得ないと読んだスパイが、DS9をカラにするための策略だった。
黒幕はエディントン少佐。
ステーションに残っていた彼は部下に極秘任務だと念を押し、DS9全体の通信を一切禁止。レプリケーターを盗み逃亡した。
逃亡中に通信してきたエディントンは、シスコに対し、フェデレーションの方針を批判する。
シスコは艦隊の誓いを破ったエディントンを厳しく非難し、袂を分かった。
イェイツ艦長はクルーをマキに下ろし、自分一人で帰還した。
シスコは保安部員を呼び、彼女を逮捕させた。
■感想
こういうストーリーですと、最初に疑いがかかった人物が黒幕じゃないのは常套手段ですし、メンツ的にたまにしかでてこないエディントンが怪しいな~とばれてしまうのは仕方ないところですね。
でもまぁ、シスコとイェイツの会話の駆け引きも楽しめます。
結局のところイェイツ艦長が密輸をしていたことは確かなのですが、ただの囮であって、シスコの目を引きつけ、DS9でエディントンが暗躍しやすくなる隙を作るという策略でした。
そしてシスコはまんまとはまってしまった訳ですね。
エディントンにはエディントンの言い分があります。
フェデレーションは強い経済力で多くの種族を取り込んで成長しているが、手段が違うだけでボーグと同じだと。
敵対していたカーデシアが弱ったとみるや、支援を申し出て取り込もうとしていることがエディントンの理念に反したようです。
しかしシスコの言うとおり、艦隊をやめて行動するならともかく、艦隊士官である以上、つまるところ単なる裏切り行為でしかありません。
シーズン3エピソード9「奪われたディファイアント」のもう一人のライカーといい、新スタートレックの終盤でマキに転向したロー・ラレンといい、艦隊の中には一定数、そのあり方に疑問を持ち離脱するものがいるようです。
フェデレーションのモデルはアメリカですから、個人の自由な意志を尊重するという思想がストーリーの根底にあるのでしょうか。
さて、レプリケーターの話。
レプリケーターは直訳するなら複製機ですね。
根本的には転送機と似た仕組みのものです。
転送機は、一方で物体を分解してスキャン、他方で再現するという理屈で転送を実現しています。
なので、転送前後のものは厳密に言うとコピーなんですよね。
人間は転送される度に別人になっているとも言えますが、生命に関わる全ての情報が再現されるので、移動している同一人物とみなせるというものです。
レプリケーターは転送装置の後半の、再現する部分に特化した装置で、予め登録してあるデータを元に食べ物から機械の部品まで作成することができます。
ただし生命体を再現するほどの精度が不要なので、転送機よりも簡略化されています。
今回登場するのはクラス4ということですが、これはサイズでしょうか?
工場の再建などにも利用されるようなので、相当大きいものなのでしょう。
個人的には、レプリケーターでレプリケーターを作るのが早いのでは?とか思っちゃいますけど、そこは話の都合で。(笑)
今回のサイドストーリーは、デュカットの娘ジヤルと、ガラックの交流の話です。
DS9に定住しているカーデシア人は2人だけですが、ガラックとデュカットは状況が状況ならお互いに命を狙いかねない相手です。
ガラックがジヤルを気にしていたのは、敵であるか見極めるためかも知れません。
ただし実はガラックはやさしい良いやつなんじゃないか、という描写もありますので、純粋にジアルがうまくやって行けているかを気にしているという面もありそうです。
ジヤルもガラックが気になる様子。
ガラックの店を訪れ、ホロスイートに誘います。
ガラックは警戒心半分でホロスイートに行きますが、そこでのジヤルのセリフは結構感動的。
実はとても強い子なんですよね。
今後も継続的に登場して欲しいです。
DS9にマキのスパイが潜んでいる疑いが浮上し、シスコが交際中のイェイツ艦長が最初に疑われます。
お互い疑心暗鬼に成りながら操作が進む緊迫したストーリーで、見応えがありますね。
また、サイドストーリーではDS9に移り住んだジヤル(ガル・ドュカットの娘)のその後も描かれます。
(以下、ネタバレ含む)
■あらすじ
政権が交代し内部での混乱が続くカーデシアはクリンゴンとマキの攻撃により、荒廃が進んでいる。
フェデレーションは再建を支援するため、クラス4のレプリケーター12機を支給することに決めた。
カーデシアへの輸送途中にマキに奪われる危険性を考え、警備を厳重にするシスコに、DS9にマキに物資を密輸しているものがいる可能性があるという報告が成される。
オドーとエディントン少佐によると、第一の容疑者はシスコが交際中のキャシディー・イェイツだった。
イェイツを信頼しているシスコだが、そう言われるとどうしても疑ってしまう。
さらに、会話をするうちにやや不審な点にも気づき始める。
DS9では密輸を見つけるために、検疫にかこつけた積み荷のチェックを始めていたが、イェイツはランデブーの予定を理由に時間のかかるこのチェックを拒否。
シスコに個人的に回避を依頼し、シスコはこれを認めてしまう。
果たして、イェイツ艦長の船ゾザを尾行したディファイアントは、ゾザがマキの船とランデブーし、物資を転送したことを確認した。
次のゾザの航海予定に合わせてディファイアントは再び備考を行い、マキの船を捉える作戦を立てた。
普段はDS9に残るシスコもこの時は同行する。
しかし、いつまで経ってもマキの船はランデブーポイントに現れない。
イェイツが密輸を行っていたことは確かだが、イェイツが関わっているとなるとシスコも同行せざるを得ないと読んだスパイが、DS9をカラにするための策略だった。
黒幕はエディントン少佐。
ステーションに残っていた彼は部下に極秘任務だと念を押し、DS9全体の通信を一切禁止。レプリケーターを盗み逃亡した。
逃亡中に通信してきたエディントンは、シスコに対し、フェデレーションの方針を批判する。
シスコは艦隊の誓いを破ったエディントンを厳しく非難し、袂を分かった。
イェイツ艦長はクルーをマキに下ろし、自分一人で帰還した。
シスコは保安部員を呼び、彼女を逮捕させた。
■感想
こういうストーリーですと、最初に疑いがかかった人物が黒幕じゃないのは常套手段ですし、メンツ的にたまにしかでてこないエディントンが怪しいな~とばれてしまうのは仕方ないところですね。
でもまぁ、シスコとイェイツの会話の駆け引きも楽しめます。
結局のところイェイツ艦長が密輸をしていたことは確かなのですが、ただの囮であって、シスコの目を引きつけ、DS9でエディントンが暗躍しやすくなる隙を作るという策略でした。
そしてシスコはまんまとはまってしまった訳ですね。
エディントンにはエディントンの言い分があります。
フェデレーションは強い経済力で多くの種族を取り込んで成長しているが、手段が違うだけでボーグと同じだと。
敵対していたカーデシアが弱ったとみるや、支援を申し出て取り込もうとしていることがエディントンの理念に反したようです。
しかしシスコの言うとおり、艦隊をやめて行動するならともかく、艦隊士官である以上、つまるところ単なる裏切り行為でしかありません。
シーズン3エピソード9「奪われたディファイアント」のもう一人のライカーといい、新スタートレックの終盤でマキに転向したロー・ラレンといい、艦隊の中には一定数、そのあり方に疑問を持ち離脱するものがいるようです。
フェデレーションのモデルはアメリカですから、個人の自由な意志を尊重するという思想がストーリーの根底にあるのでしょうか。
さて、レプリケーターの話。
レプリケーターは直訳するなら複製機ですね。
根本的には転送機と似た仕組みのものです。
転送機は、一方で物体を分解してスキャン、他方で再現するという理屈で転送を実現しています。
なので、転送前後のものは厳密に言うとコピーなんですよね。
人間は転送される度に別人になっているとも言えますが、生命に関わる全ての情報が再現されるので、移動している同一人物とみなせるというものです。
レプリケーターは転送装置の後半の、再現する部分に特化した装置で、予め登録してあるデータを元に食べ物から機械の部品まで作成することができます。
ただし生命体を再現するほどの精度が不要なので、転送機よりも簡略化されています。
今回登場するのはクラス4ということですが、これはサイズでしょうか?
工場の再建などにも利用されるようなので、相当大きいものなのでしょう。
個人的には、レプリケーターでレプリケーターを作るのが早いのでは?とか思っちゃいますけど、そこは話の都合で。(笑)
今回のサイドストーリーは、デュカットの娘ジヤルと、ガラックの交流の話です。
DS9に定住しているカーデシア人は2人だけですが、ガラックとデュカットは状況が状況ならお互いに命を狙いかねない相手です。
ガラックがジヤルを気にしていたのは、敵であるか見極めるためかも知れません。
ただし実はガラックはやさしい良いやつなんじゃないか、という描写もありますので、純粋にジアルがうまくやって行けているかを気にしているという面もありそうです。
ジヤルもガラックが気になる様子。
ガラックの店を訪れ、ホロスイートに誘います。
ガラックは警戒心半分でホロスイートに行きますが、そこでのジヤルのセリフは結構感動的。
実はとても強い子なんですよね。
今後も継続的に登場して欲しいです。
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