鏡あわせのジェニファー(スタートレックディープスペースナイン レビュー / EP4-19)

スタートレックDS9シーズン4のエピソード19。

ディープスペースナインで断続的に続いている平行宇宙エピソードのシリーズ。
シーズン2エピソード23「二人のキラ」、シーズン3エピソード19「鏡の裏のシスコ」に続く3回目となります。


(以下、ネタバレ含む)

■あらすじ
以前にシスコが訪れたことのある平行宇宙から、ジェニファーが訪れる。
(平行宇宙ではジェニファーが死んでいないが、シスコは死んでいる)
ジェニファーはジェイクを誘拐し、シスコが一人で平行宇宙に来るように仕向ける。

平行宇宙では、テラン(平行宇宙での地球人の呼び名)がテラック・ノア(DS9の旧称)を奪還していた。
スマイリー(平行宇宙のオブライエン)はテラック・ノア防衛のため、以前に盗んだ設計図を元に、ディファイアントを設計していた。
しかし、設計図通りに組み立てたがうまくいかず、シスコに助けを求めたのだった。

同盟(クリンゴン・カーデシアなど)の艦隊が迫る中、ジェイクを人質に取られたシスコは協力する。
ベシアは小さな爆撃機で時間を稼ぐための陽動作戦に出撃する。

シスコと、平行宇宙のオブライエン、ジェニファーにはある程度の信頼が生まれており、ジェイクを先に元の宇宙に返しても、シスコはディファイアント完成に協力するという取引が成立した。

ついにウォーフ率いる同盟艦隊がテラック・ノアに到着し、戦闘が始まる。
シスコはこの時点で元の宇宙に帰る約束だったが、ジェニファーたちを救うため残ってディファイアントの指揮を執る決心をする。
シスコの指揮でディファイアントの性能を活かした戦法と、予期せず帰還したベシアの援護で同盟艦隊を撃退することに成功した。

一方テラック・ノアでは、捉えられていたキラ(同盟側)が逃亡を図る。
逃亡途中に出会ったジェニファーは、キラにフェイザーで撃たれ、致命傷を負ってしまった。

テラック・ノアに戻ったシスコはジェニファーの最後を看取った。

■感想
新スタートレックまでは基本的に長いスパンで繋がっていくエピソードはなくて、前の事が言及されたりすることはあっても、基本的には途中から観ても分かるようになっていました(と思う)
でも、ディープスペースナインでは結構、今までのエピソードの内容が前提として出てきて、特にこの平行宇宙のシリーズは今回から観ても良く分からないでような気がしますね。

シーズン2エピソード23「二人のキラ」、シーズン3エピソード19「鏡の裏のシスコ」の2つを観るのが一番良いのですが、簡単に整理するとこんな感じ。

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テラック・ノアはクリンゴン、カーデシア、ベイジョーなどの「同盟」のもので、キラ・ネリスがトップ、ガラックは部下だった。
地球人はテランと呼ばれ、支配される側、奴隷身分のような状態だった。
シスコはならず者の頭領で、キラともやや近い関係、ダックスとは愛人関係だった。
ジェニファーは科学者で、同盟に協力していた。
シスコとジェニファーは長い間別居状態で、子どもはいない。

このような状態の中、オブライエンはシスコと反乱を起こす。
シスコは死んでしまうが、こちら側のシスコの協力でジェニファーを転向させることに成功。
今回のエピソードまでにテラック・ノアを奪取する
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このエピソードにはちょっと僕的には不満がありますね。

まず、エピソードが連続するのは良いんですけど、そんなに何度も簡単に行き来できてしまうのがどうなのかと。
それができるのなら、ジェイクを誘拐するとかより、もっといろいろやりようが有るんじゃないかなという点で説得力に欠けちゃうんですよね。

それとディファイアントがウォーフの艦隊を圧倒する場面。
ディファイアントは強いんだし、もしかしたら平行宇宙の同盟の艦隊は弱いのかも知れないけど、それにしてもあれだけの戦力差で勝ってしまうのはバランスが悪く、ご都合主義的。
なにしろ、最終的にはシスコが自分で操縦しちゃってますので、シスコとディファイアントだけで勝ったくらいな勢いです。

このシリーズ、まだ続きそうな気配はあるけど、そんな強い兵器を持ってしまったら、完全にテランと同盟の力関係が逆転してしまうよね。。。


おまけですが、並行世界のノーグが今回死んでしまいました。
これで並行世界のテラック・ノアからはフェレンギが全滅・・・。
普段のDS9では登場人物が死にませんが、平行宇宙だから結構退場しますね。

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