裁かれるウォーフ(スタートレックディープスペースナイン レビュー / EP4-17)
スタートレックDS9シーズン4のエピソード17。
ディープスペースナイン所属のウォーフ少佐が護衛作戦の戦闘中に、誤ってクリンゴンの民間船を撃墜したことに対して、身柄の引き渡しを求めてきたクリンゴン帝国と正当な行為であるとして身柄の引き渡しを拒否したいフェデレーションとの間の裁判。
(以下、ネタバレ含む)
■あらすじ
クリンゴン帝国との境界に近いペンタス3のカーデシア植民地に医療物資などを届けるにあたり、クリンゴン側から襲撃を受けないよう護衛するミッションを請け負ったフェデレーション艦隊。
7つの輸送部隊のうちの6番目について、ディープスペースナインの部隊が担当することになり、ウォーフ少佐がディファイアントで任務にあたった。
果たして輸送部隊はクリンゴンから攻撃を受け、戦闘に入る。
遮蔽しながら移動し、遮蔽を解除して攻撃するという戦法を繰り返すクリンゴン戦艦に対し、進路を予測して攻撃するディファイアント。
しかし、突然戦闘領域で遮蔽解除した民間船を、それと確認することなく撃ち落としてしまった。
たしかに該当領域は商業船が通るエリアであることは事前に確認されていたものの、一瞬での判断が迫られる状況において、事故を避けることができたかどうかが争点となる。
判事はフェデレーション艦隊所属のバルカン人の女性提督、シスコがウォーフの弁護人、クリンゴンの訴追人チュポックで審判が行われた。
DS9の面々が次々と証言するが、チュポックはなかなか手強く、徐々にウォーフは追い詰められていく。
しかし、オドー見つけた証拠により、事故がクリンゴン帝国による自作自演で、ウォーフを大量虐殺犯に仕立て上げ、フェデレーションが護衛をあきらめざるを得ない状況にするための一連の策略だったことが暴かれた。
■感想
今までもフェデレーション艦隊内部での軍法会議のエピソードや、クリンゴン帝国の継承に関する裁判的なものはあったが今回はたくさんの種族が絡む珍しいパターン。
事件自体はカーデシアに関わるもの、被告と原告はクリンゴン、弁護人が人間、判事がバルカン。
こういうところではバルカン人は適材適所というか、誰もが納得する人事ですよね。
この構図からして、めんどくさい展開になりそうなにおいがプンプンします。
意外なのはチュポック。
クリンゴン人ですが、非常に論理的で弁が立ち、クリンゴンの精神的な弱点をよく分かっていてウォーフを追い詰めます。
クリンゴン人の根底には攻撃的な性質がある点をうまく突いてくるし、ウォーフがどうすれば逆上するかも心得ているんですよね。
そのくせ本人は冷静で、シスコの弁護もうまくかわしてくると言う。
こういう職種はクリンゴンでは尊敬される類いのものではなさそうな気がしますが、ある意味、裁判を戦場にたとえれば、歴戦の勇士であるとも言えるでしょう。
もう1つ、ドラマの表現としては、各キャラクターが修験中には再現VTRのような、事件の時の状況が挿入されますが、その中で証言中のキャラクターはカメラに向かって話しかけてきます。
フェデレーションの裁判においてホロで状況を再現するという事はあるようですが、これもホロなのかな?
でも、場面が変わると、審理室で証言者のイスに座って話しているので、どうやらそうでもないらしい。
あくまでドラマとしての表現のようですが、いつものスタートレックと違うという雰囲気が演出にも現れていますね。
結局はシスコとウォーフは勝ちますが、最後にシスコがウォーフを叱るシーンは印象的。
民間船への攻撃は、一瞬の判断の中、クルーと艦の安全を最優先した結果、民間船であることを確認しなかったために発生してしまいました。
それ自体が必ずしも間違った判断とは言い切れないものの、わずかでも民間船が誤って侵入してくる可能性があるのであれば、クルーと艦への危険が高まったとしてもフェデレーション艦隊の指揮艦なら、攻撃前の確認をすべきであると、シスコは諭します。
エンタープライズにいたときは大尉だったこともあり、ピカードからここまでの指導はなかったと思いますが、階級が上がったこともあり、ウォーフはまだまだ学ぶべき事があるようですね。
ディープスペースナイン所属のウォーフ少佐が護衛作戦の戦闘中に、誤ってクリンゴンの民間船を撃墜したことに対して、身柄の引き渡しを求めてきたクリンゴン帝国と正当な行為であるとして身柄の引き渡しを拒否したいフェデレーションとの間の裁判。
(以下、ネタバレ含む)
■あらすじ
クリンゴン帝国との境界に近いペンタス3のカーデシア植民地に医療物資などを届けるにあたり、クリンゴン側から襲撃を受けないよう護衛するミッションを請け負ったフェデレーション艦隊。
7つの輸送部隊のうちの6番目について、ディープスペースナインの部隊が担当することになり、ウォーフ少佐がディファイアントで任務にあたった。
果たして輸送部隊はクリンゴンから攻撃を受け、戦闘に入る。
遮蔽しながら移動し、遮蔽を解除して攻撃するという戦法を繰り返すクリンゴン戦艦に対し、進路を予測して攻撃するディファイアント。
しかし、突然戦闘領域で遮蔽解除した民間船を、それと確認することなく撃ち落としてしまった。
たしかに該当領域は商業船が通るエリアであることは事前に確認されていたものの、一瞬での判断が迫られる状況において、事故を避けることができたかどうかが争点となる。
判事はフェデレーション艦隊所属のバルカン人の女性提督、シスコがウォーフの弁護人、クリンゴンの訴追人チュポックで審判が行われた。
DS9の面々が次々と証言するが、チュポックはなかなか手強く、徐々にウォーフは追い詰められていく。
しかし、オドー見つけた証拠により、事故がクリンゴン帝国による自作自演で、ウォーフを大量虐殺犯に仕立て上げ、フェデレーションが護衛をあきらめざるを得ない状況にするための一連の策略だったことが暴かれた。
■感想
今までもフェデレーション艦隊内部での軍法会議のエピソードや、クリンゴン帝国の継承に関する裁判的なものはあったが今回はたくさんの種族が絡む珍しいパターン。
事件自体はカーデシアに関わるもの、被告と原告はクリンゴン、弁護人が人間、判事がバルカン。
こういうところではバルカン人は適材適所というか、誰もが納得する人事ですよね。
この構図からして、めんどくさい展開になりそうなにおいがプンプンします。
意外なのはチュポック。
クリンゴン人ですが、非常に論理的で弁が立ち、クリンゴンの精神的な弱点をよく分かっていてウォーフを追い詰めます。
クリンゴン人の根底には攻撃的な性質がある点をうまく突いてくるし、ウォーフがどうすれば逆上するかも心得ているんですよね。
そのくせ本人は冷静で、シスコの弁護もうまくかわしてくると言う。
こういう職種はクリンゴンでは尊敬される類いのものではなさそうな気がしますが、ある意味、裁判を戦場にたとえれば、歴戦の勇士であるとも言えるでしょう。
もう1つ、ドラマの表現としては、各キャラクターが修験中には再現VTRのような、事件の時の状況が挿入されますが、その中で証言中のキャラクターはカメラに向かって話しかけてきます。
フェデレーションの裁判においてホロで状況を再現するという事はあるようですが、これもホロなのかな?
でも、場面が変わると、審理室で証言者のイスに座って話しているので、どうやらそうでもないらしい。
あくまでドラマとしての表現のようですが、いつものスタートレックと違うという雰囲気が演出にも現れていますね。
結局はシスコとウォーフは勝ちますが、最後にシスコがウォーフを叱るシーンは印象的。
民間船への攻撃は、一瞬の判断の中、クルーと艦の安全を最優先した結果、民間船であることを確認しなかったために発生してしまいました。
それ自体が必ずしも間違った判断とは言い切れないものの、わずかでも民間船が誤って侵入してくる可能性があるのであれば、クルーと艦への危険が高まったとしてもフェデレーション艦隊の指揮艦なら、攻撃前の確認をすべきであると、シスコは諭します。
エンタープライズにいたときは大尉だったこともあり、ピカードからここまでの指導はなかったと思いますが、階級が上がったこともあり、ウォーフはまだまだ学ぶべき事があるようですね。
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