シャドウイングは音声のスピードと目的を変えながら

TOEIC990点を目指す方であれば、シャドウイングという学習法はおなじみかと思います。
音声を聞きながら、少し遅れて口から発する練習ですね。
シャドウイングを取り入れることで、聞き取るときにより音に集中することができますので、リスニングの向上にも効果があります。

■シャドウイングの前の準備

初めて聞く音声でシャドウイングをするよりも、一度ちゃんと聞き込んで細部まで理解している素材を使った方が効果が高いです。
意味が分からない単語、綴りが分からない単語や、構文的に良く理解していない英文をシャドウイングしてもただの口の運動になってしまいます。

なので、まずしっかり素材を理解することをオススメします。
1.分からない単語は調べる
2.ディクテーションする
3.英文を見ながら何度も聴いてみる

これらを先にやって、英文をちゃんと分かってからシャドウイングしましょう。

■音声のスピードが変えられるアプリを使おう

最近は便利なもので、スマホでは英語のスピードを変えられるアプリがあります。
メジャーなところだと、アルクのALCO、NHKの語学プレーヤーでしょう。
これらに音声を入れることで、スピードを調整しながら練習すると効果的です。

(1)通常スピードで音をしっかり再現する
通常スピードと書きましたが、元々の音声が早い場合はさらに遅くしてもOK。
要するにアタフタしないでしっかり音を再現してついて行けるスピードという意味です。
とにかく口をなるべく正確に動かし、あるべき音を再現することを心がけましょう。
英語は適当に早く話すより、一音一音をしっかり発音した方が絶対伝わります。
もちろん、なるべく速いスピードで再現出来るに越したことは無いので、スピードを遅くしている場合はぜひ等倍でできるようにしたいところですが、重要なのは再現性です。

(2)速いスピードで高地トレーニング
1.2倍、1.5倍などの高スピードで再生し、ついていきます。
もちろんできる限り正確な発音を目指しますが、速いスピードでは聞き取ることに力点を置き、きちんと聞き取れていることの証明としてシャドウイングを行うというイメージです。
ただ高速でリスニングするよりも、シャドウイングを取り入れる方が細かい音に集中でき、「聴けたつもり」になることを減らせます。

■音を再現することがリスニング向上にも繋がる

ニュースなどの早い英語を聴いていると、聴き取れないのはスピードについて行けないからだ、と思って、一時期僕はとにかく1.5倍、2倍など速いスピードでのリスニングやシャドウイングばかりしていました。

しかしやはりスピードを上げると口がついていかないのですね。
そこで思い直して、等倍など遅いスピードで音をしっかり再現する方法も取り入れてみたところ、弱く消えがちな音のリスニング力がとても上がったと感じました。
自分で発してみることで、聞き取る力も上がるようです。

大切なのは、1つの練習で全てを手に入れようとするのでは無く、やり方と目的をしっかり意識しながらそれぞれの方法を組み合わせることだと思います。

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